2022年保育士就職者数ランキング
写真=東京家政大学
今回は保育士の就職者が多い大学を紹介する。保育士輩出のために、各大学ではどのような取り組みが行われているのか。順に見ていこう。
1位は219人の東京家政大学。明治14年の創立以来、女性が経済的・精神的に自立するための職業教育を実践してきた。専門職として活躍するためのさまざまな資格取得が可能なカリキュラムのもと、2つの学科で保育士をめざすことができる。2023年春には家政学部児童学科が独立し、児童学部児童学科が誕生する。また、子ども学部子ども支援学科は、2023年春に子ども支援学部子ども支援学科に名称変更する。両学科とも保育士資格と幼稚園教諭一種免許を全学生が取得することが原則。その結果、毎年9割近い卒業生が保育士や幼稚園教諭の職に進み、さまざまな幼保の現場で活躍している。
3位は137人の聖徳大学。「保育の聖徳」と呼ばれ、2022年4月には教育学部児童学科を開設した。「幼稚園教員養成」「保育士養成」「児童心理」「児童文化」の4コースを擁し、伝統に基づく独自のカリキュラムと少人数教育を通じて、幼児教育や保育に関する専門的な知識と実践方法を修得。乳幼児の心身の成長発達を学び、子どもへの援助技術を身につける。就職支援にも力を入れ、1年次から始まる「聖徳夢プロジェクト」では、ライフイベントも考慮したキャリアデザイン力を磨く。さらに「夢実現プロジェクト」では、応募書類の書き方から内定者との懇談会まで、少人数制の丁寧な指導で社会人基礎力を高めていく。
4位は101人の白梅学園大学。リベラルアーツ教育と子ども学に関わる専門教育を二つの柱に、子どもの成長や子どもを取り巻く文化・社会状況に対応できる高い専門性を身につける教育を展開。また、同大の特徴的として「往還型教育」がある。講義の内容を生かす少人数によるゼミ・演習形式での参加型学習を通して理論を身につけ、その上で現場での実習や地域連携活動、地域ボランティアなどで学んだことを実践する。さらにこれらの活動で見出した課題を講義や演習で確認し、再び現場で実践することで学びを深める。なお、2024年4月には、子ども学部がこれまでの3学科体制から4学科体制となる予定だ。
<表の見方>
-
医科・歯科の単科大等を除く全国743大学に2022年春の就職状況を調査。558大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数には臨任・非常勤を含む。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。大学名横の*印は大学院修了者を含むことを表す。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。