2022年学部系統別実就職率ランキング(農学系)

2022年学部系統別実就職率ランキング(農学系)

写真=名城大学

農学系1位は実就職率97.6%の中部大・応用生物学部。2位は実就職率95.6%の三重大・生物資源学部、3位は実就職率95.6%の茨城大・農学部が続いた。

食・農業の国際化・高度化に対応し、世界と地域に貢献する実務型農学系人材を育成

3位の茨城大・農学部は、農業産出額全国3位(2021年)という茨城県の特性を生かし、自治体や企業、農家と連携した講義や実習を展開。隣接する「附属国際フィールド農学センター」でも農学実習を行っている。「食生命科学科」では、生命科学や食品の加工、流通、安全性に関する知識・技能を修得し、さまざまな食料問題を解決するための力を身につける。「地域総合農学科」では、食や農に関する生産から販売までの知識・技能を修得し、地域産業振興に貢献する力を養う。なお、食生命科学科の国際食産業科学コースは、半年間の海外留学が必須。国際インターンシップなど、海外で活躍できる農業人の育成にも力を入れている。

食と農に関する多様な課題を解決し、持続可能な社会の実現を担う人を育てる

4位は実就職率95.5%の徳島大・生物資源産業学部。5位は実就職率95.3%の龍谷大・農学部が続いた。龍谷大・農学部は、自然科学と社会科学の分野を合わせた総合的な農学教育を目標に掲げ、「生命科学科(※1)」「農学科(※2)」「食品栄養学科」「食料農業システム学科」の4学科を擁する。「食」と「農」の2つの視点からそれぞれの役割や意義を学び、各領域が抱えている問題を「食の循環」のつながりの中で捉え、課題を解決する方法を追究する。生産から消費に至る複雑な過程をそれぞれの専門分野で深く学び、さらにそれらを統合して食と農に関わる多様な課題を解決できる人を育成する。
※1:2023年4月「植物生命科学科」から「生命科学科」へ名称変更
※2:2023年4月「資源生物科学科」から「農学科」へ名称変更

生命・食料・環境・自然に関する専門的学識と洞察力を備えた人材を育成

2022年学部系統別実就職率ランキング(農学系)

6位は実就職率95.2%の名城大・農学部。「生物資源学科」「応用生物化学科」「生物環境科学科」の3学科がある。最新鋭の実験器具や分析機器を備えた研究実験棟Ⅰや、現場に近い実習が可能な温室(天白キャンパス)、附属農場(春日井市)を有する。指導する教員は、農学部だけでなく、理工学部、薬学部出身など、農学の幅広い分野をカバーする多様な教員が揃っている。4年次には、3学科の学生全員が研究成果を発表する「卒業研究発表会」を開催。これは、学科や研究室の垣根を越えた教育・研究の交流の場でもあり、1〜3年生にとっては農学への理解を深める機会となっている。

<表の見方>

医科・歯科の単科大等を除く全国743大学に2022年春の就職状況を調査。558大学から得た回答を基にランキングを作成した。卒業生数が80人未満の小規模な学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは掲載していない。
各系統は、主に学部名称により分類したため、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していないものがある。例えば、法学科をもつ大学・学部でも学部名に「法」が付かない場合、法学系に掲載していないことがある。
実就職率(%)は、就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。大学院への進学者数が未集計の場合、実際の数値が掲載している値より高い場合がある。
文部科学省では、就職率を「就職希望者数に占める就職者の割合」で算出することを推奨しているため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。ここでは文部科学省が用いる「就職率」と区別するため、「実就職率」という表記を用いた。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。大学・学部名は現在の名称で掲載している場合がある。所在地は大学本部の所在地で学部の所在地と異なることがある。

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