2022年警察官就職者数ランキング
写真=日本大学 三軒茶屋キャンパス(危機管理学部)
今回は警察官の就職者が多い大学を紹介する。警察官輩出のために、各大学ではどのような取り組みが行われているのか。順に見ていこう。
1位は132人の日本大学。警察官養成においては、130年の歴史を誇る法学部と、2016年創設の危機管理学部が強い存在感を示す。法学部では、「公安・自治体コース」を有する公共政策学科がその中心的な位置にあり、警察官志望者向けの課外講座やガイダンスのほか、卒業生の強固なネットワークなど就職支援も充実している。また、危機管理学部は22年度から新カリキュラムを導入し、学位が「学士(危機管理学)」に変更となった。災害マネジメント、パブリックセキュリティ、グローバルセキュリティ、情報セキュリティの4領域を幅広く学び、社会のさまざまな場面で活躍できる危機管理学のスペシャリストを育てる。
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2022年就職者数ランキング
消防官 保育士 幼稚園教諭
3位には、81人の帝京大学と日本文化大学が並んだ。
帝京大学における警察官育成の中心を担うのは、法学部政治学科の「公共政策コース」だ。公務員(地方公務員一般行政職・警察官・消防官・自衛官など)を志望する学生を対象としたこのコースでは、公務員に求められる幅広い知識・スキルを習得。グローバル化の時代に対応できる異文化理解や国際的視野を身につけるための英語科目にも力を入れている。また、公務員試験対策もカリキュラムに取り入れており、1年次の「企業・公務員基礎教養」、2年次の「公務員教養」、3年次の「公務員試験対策課外講座」と段階的に学び、人物試験の論文・面接試験対策も行うなど、丁寧な指導が行われている。
日本文化大学は、法学部の単科大学として開学して以来、道徳観・倫理観や礼儀・作法を身につけた豊かな人間性と、リーガルマインドの両方を養う人格教育を取り入れている。また、4年間で法を理解し、活用できるレベルに到達するために、少人数による法学教育を行っている。毎年高い就職率を維持している要因は、他大学をしのぐほどの警察官試験対策の充実だろう。通常のカリキュラムに職業対応の科目や就職活動対策などを取り入れ、さらにスペシャリストセミナーや模擬試験といった就職プログラムなど、1年次から就職を視野に入れたサポートを行っている。
<表の見方>
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医科・歯科の単科大等を除く全国743大学に2022年春の就職状況を調査。558大学から得た回答を基にランキングを作成した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。大学名横の*印は大学院修了者を含むことを表す。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。