2022年学部系統別実就職率ランキング(文・人文・外国語系学系)
写真=名古屋女子大学の図書館
2023年4月、2専攻を統合した新たなカリキュラムがスタート
文・人文・外国語系1位は、実就職率96.8%の名古屋女子大・文学部。2023年4月より、児童教育学科では「児童教育学専攻」「幼児保育学専攻」を統合し、学生一人ひとりが希望する資格取得に向けて必要な単位を取得するカリキュラムがスタートする。同学科では、幼稚園教諭、小学校教諭、中学校教諭、保育士の各資格取得が可能。教員養成校として、これまで4300人以上が小学校教諭一種免許状を取得している。また、採用試験対策では自治体ごとに対策を行い、教員からの指導だけでなく学生による「教員採用・公務員採用試験対策サークル」を結成し、勉強会など、学生同士が学び合う環境も整っており、毎年高い合格率を維持している。
豊かな人間性と広い視野を身につけ、社会で活躍できる実力を磨く
2位は実就職率94.5%の昭和女子大・人間文化学部。日本語日本文学科は、言語(日本語学、日本語教育)、文学(古典文学、近現代・児童文学)の2コース制。出版・編集・創作に関する科目も用意されている。歴史文化学科は、歴史・地理、文化の2分野を実習・フィールドワーク・文献研究の3つの方法を合わせて深く探究する。高等学校教諭一種(国語・書道、地理歴史)、中学校教諭一種(国語、社会)、司書・司書教諭、学芸員、日本語教員、考古調査士(2級)など、取得できる資格も豊富で、2022年度からは、昭和女子大学認定アーキビスト(2級)課程を設置。時代に即応する人物育成を目指している。
3位は実就職率94.1%の九州ルーテル学院大・人文学部、4位は実就職率93.0%の九州大・文学部が続く。
専門知識と高い教養、人間性のバランスのとれた人を育てる
5位には実就職率92.8%の安田女子大・文学部がランクイン。同学部は、日本文学科、書道学科、英語英米文学科の3学科を擁する。日本文学科では、ことばや文学の学びを通じて、日本の歴史や文化に対する認識を深めながら、ものごとについての深い思考力、柔軟な応用力を養う。書道学科では、書法や書道理論などの基礎を確実に学んだうえで専門性を深め、社会で「書く力」を十分に生かすことのできる人材を育成する。英語英米文学科では、専門教育科目の授業はすべてオールイングリッシュで行われ、2年次後期に全員が半年の北米留学を体験。将来のキャリアに必要な高い英語力の習得を目指す。
<表の見方>
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医科・歯科の単科大等を除く全国743大学に2022年春の就職状況を調査。558大学から得た回答を基にランキングを作成した。卒業生数が80人未満の小規模な学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは掲載していない。
各系統は、主に学部名称により分類したため、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していないものがある。例えば、法学科をもつ大学・学部でも学部名に「法」が付かない場合、法学系に掲載していないことがある。
実就職率(%)は、就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。大学院への進学者数が未集計の場合、実際の数値が掲載している値より高い場合がある。
文部科学省では、就職率を「就職希望者数に占める就職者の割合」で算出することを推奨しているため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。ここでは文部科学省が用いる「就職率」と区別するため、「実就職率」という表記を用いた。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。大学・学部名は現在の名称で掲載している場合がある。所在地は大学本部の所在地で学部の所在地と異なることがある。