グローバル教育に力を入れている大学ランキング2023(全国編)
写真提供=国際教養大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「グローバル教育に力を入れている大学ランキング(全国編)」だ。
1位は国際教養大学で796ポイント。多様な学生を全国・全世界から集め、世界で活躍できるタフで幅広い視野を持った人材を育成する大学だ。すべての授業は英語で開講され、1科目あたりの平均登録学生数は約17人。教員と学生のコミュニケーションの機会を増やす少人数教育で「英語で考え、意見を主張できる能力」を養っている。また、在学中に1年間の留学が必須。単なる語学留学ではなく、専門科目を修得しながら英語や第3言語の力を磨く留学が求められている。海外の提携大学は51カ国・地域の200大学以上で、留学中の授業料は相互免除となる。経済的な負担が少なく留学できる。また、キャンパス内は4人に1人が海外からの留学生なので、日本で学ぶ期間も多文化共生の環境で過ごせるのも魅力だ。
2位は国際基督教大学で407ポイント。国際的社会人の育成を建学時からの理念として掲げる大学だ。国際的相互理解や交流を実現するために欠かせないのが語学力。同大は日英両言語による教育を行うほか、「複言語主義」のもと日英2言語+1言語の習得を学生に推奨している。教員にも多様性が必要との考えから、専任教員の採用は国際公募を基本としており、外国籍教員比率は37.1%と世界的にも高水準だ。教育上の特色として、リベラルアーツに力を注いでいる点にも注目だ。しっかりした専門性を持ちながら、同時に全体を俯瞰できる能力を養うことで、分断や対立が深まっている21世紀の世界で、課題解決に向けてリーダーシップを発揮していくための力を育てている。
3位は立命館アジア太平洋大学で358ポイント。全学生に占める国際学生の割合が約50%の「マルチカルチュラルキャンパス」が特徴で、英語と日本語の2言語がキャンパスの公用語となっている。教員も2人に1人が外国籍で、授業の約9割は日・英両言語で開講される。英語で専門分野を学ぶために必要な英語力をすべての学生が身につけられるように、徹底した言語教育プログラムや豊富な留学プログラムが用意されている。世界で活躍するために、国際水準のプレゼンテーション能力、クリティカルな思考、交渉力などを養うことを重視している。多国籍の学生が混在する少人数グループでの「多文化協働ワークショップ」を全員が初年次に受講。また、教員・学生同士のディスカッションを授業内で数多く行っている。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、645校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
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