2023年学部系統別実就職率ランキング(文・人文・外国語系学系)

2023年学部系統別実就職率ランキング(文・人文・外国語系学系)

写真=名古屋女子大学(採用試験対策)

新たなカリキュラムで教育・保育のスペシャリストを育てる

文・人文・外国語系1位は、実就職率98.4%の名古屋女子大・文学部。児童教育学科では、2023年4月に児童教育学専攻と幼児保育学専攻を統合し、学生一人ひとりが希望する資格取得に向けて必要な単位を取得する、新たなカリキュラムがスタートした。幼稚園教諭一種免許状、小学校教諭一種免許状、中学校教諭一種免許状(国語)、保育士の資格取得が可能。複数の資格を組み合わせて取得でき、幼少連携や小中連携にも対応できる、教育・保育のスペシャリストを育成している。採用試験対策では自治体ごとに対策を行い、教員からの指導だけでなく「就職試験対策サークル」や学生間での勉強会など、学生同士が学び合う環境も整っており、毎年高い合格率を維持している。

2024年春、新コース「国際文化コミュニケーション」を設置

2位は実就職率95.5%の聖徳大・文学部。「学びの楽しさと感動」をコンセプトに、教室で学ぶだけではなく本物を体験し、その世界を究めていくことができる学びを展開している。「教養デザイン」「日本語・日本文学」「書道文化」「歴史文化」「図書館情報コース」に加え、2024年春には新コース「国際文化コミュニケーション」を設置。この6つのコースから、学生は目指すキャリアに合わせたコースを選択することができる。学生1人に対して専門教員4人(クラス担任、コース担当教員、ゼミ担当教員、キャリア担当教員)が1年次から学生の希望に合わせた個別指導を行う。この学部独自の支援システム「My Atlas(私の未来図)」が高い実就職率を実現している。

豊かな人間性と広い視野を養い、社会や世界で活躍できる力を磨く

3位は実就職率95.1%の昭和女子大・人間文化学部。日本語日本文学科は、言語(日本語学、日本語教育)、文学(古典文学、近現代・児童文学)の2コース制。出版・編集・創作に関する科目のほか、海外プログラムや留学生との交流、テンプル大学ジャパンキャンパス日本語学科との連携など、多文化と相互に対話する機会も用意されている。歴史文化学科は、歴史・地理、文化の2分野を、実習・フィールドワーク・文献研究から探究していく。高等学校教諭一種(国語・書道、地理歴史)、中学校教諭一種(国語、社会)、図書館司書・司書教諭、学芸員、日本語教員、考古調査士(2級)など、取得できる資格が多い。また、アーキビスト養成課程も設置している。

<表の見方>

医科・歯科の単科大などを除く全国749大学に今春の就職状況を調査。565大学から得た回答(10月10日現在)を基に、系統別に学部実就職率上位校を掲載した。卒業生数が80人未満の小規模な学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは掲載していない。東京大などデータを未公表、または未集計の大学・学部は掲載していない。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。
各系統は、主に学部名称により分類したため、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していないものがある。例えば、法学科をもつ大学・学部でも学部名に「法」が付かない場合、法学系に掲載していないことがある。
実就職率(%)は、就職者数÷(卒業生数-大学院進学者数)×100で算出。大学院への進学者数が未集計の場合、実際の数値が掲載している値より高い場合がある。
文部科学省では、就職率を「就職希望者数に占める就職者の割合」で算出することを推奨しているため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。ここでは文部科学省が用いる「就職率」と区別するため、「実就職率」という表記を用いた。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。大学・学部名は現在の名称で掲載している場合がある。所在地は大学本部の所在地で学部の所在地と異なることがある。


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