小規模だが評価できる大学ランキング2023(全国編)
写真提供=国際教養大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学ランキング(全国編)」だ。
1位は国際教養大学で420ポイント。キャンパス内の留学生の割合が4分の1を占める、グローバルリーダーの育成を目的とする大学だ。開学以来一貫して少人数教育を徹底しており、1クラスあたりの受講者数は平均17人。専任教員1人あたりの学生数は約14人だ。すべての授業が英語で開講されるのが他大学にない際立った特長であり、「英語を学ぶ」のではなく「英語で学び、英語で考える」教育を行っている。また、きめ細かく学生をサポートするために「アカデミック・アドバイジング・システム」を展開。学生一人ひとりに専任教員が割り当てられ、学修計画や専門領域の選択、留学先の選択、留学先での履修計画など、学業に関するさまざまなアドバイスを受けることができる。
2位は武蔵大学で208ポイント。開学時から徹底した少人数教育を行うことで主体性を養い、「自ら調べ自ら考える力ある人物」を育成してきた。その教育の中心に据えられるのが「ゼミ(ゼミナール)」。同大は「ゼミの武蔵」として全学生が4年間必修となっている。学生一人ひとりの興味に合わせて毎年400種類以上のゼミが開講され、1ゼミあたりの学生数は約13人。少人数なので教員や他の学生との距離が近く、議論も活発になるそうだ。ゼミでは専門の学習を深めることだけが目的ではない。グループワークやディスカッション、プレゼンテーションなどを通して、対話力や傾聴力も磨かれる。目標に向かって切磋琢磨し合える環境が、学生を大きく成長させている。
3位は国際基督教大学で199ポイント。リベラルアーツに力をそそぐ同大は「リベラルアーツ実現のための必須条件=少人数教育」という考えのもと、献学時から少人数教育を貫いてきた。教員1人に対する学生数は17人で、学生一人ひとりと向き合うことを重視。授業は教員が一方的に話す講義形式ではなく、ディスカッションや対話を中心に進められる。学生の積極的な参加が基本となるため、授業ではひじ掛けと小さな机のついた「タブレット式イス」を使用。自由に場所を動かしながら、教員と学生が考えを伝え質問し合う、刺激的な授業が展開されている。コメントシートと呼ばれる質問表や、1週間に最低2時間設けられるオフィスアワーを活用して、授業後に教員へ質問や助言を求めることも可能だ。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、645校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。
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