伸びている学校はここだ! 2010年と2020年の大学合格者数を比較 総合第1位は東京都市大付!早稲田大でトップなど難関7大学でランクイン

キャンパス移転、新設が活発で通学範囲が変わることにも注意

表8の青山学院大を見てみよう。03年に人文・社会科学系学部の1、2年生が学ぶ厚木キャンパスを相模原に移転し、あわせて世田谷キャンパスの理工学部も相模原キャンパスに移転した。さらに13年からは大半の文系学部が4年間渋谷の青山キャンパスで、理工学部と社会情報学部、地球社会共生学部、コミュニティ人間科学部が相模原キャンパスで4年間学ぶことになり、人気がアップしている。合格者増加数ランキングでは、1位は柏陽、2位は稲毛、3位は北園、三田と、トップ3に神奈川、千葉、東京の学校が並んだ。

青山学院大も表6の上智大と同じく女子からの人気が高く、上位26校すべてを共学校と女子校が占めている。また東京が11校、次いで神奈川が8校と、神奈川からの人気も高まっている。女子の場合、大学へは自宅通学する人が多いことから、キャンパスの再配置により4年間相模原キャンパスで学べるようになり、通いやすくなったことで神奈川の女子受験生からの人気が高まっているようだ。

【表8】青山学院大合格者が増えている学校上位20校伸びている学校はここだ! 2010年と2020年の大学合格者数を比較 総合第1位は東京都市大付!早稲田大でトップなど難関7大学でランクイン


近年、キャンパス改革とともに学部改革が進んでいる。現在の中学・高校受験生が大学に進学する頃には、さらに選択肢が増えているだろう。これから大学で勉強したいことを念頭において、大学の動きに注意することが大切だ。自分の将来に大きく関わるニュースがあるかもしれない。特に大学付属校を目指す人は早い時期から大学の情報集めをすることが必要だ。エスカレーター式に大学進学と考えても、併設の大学に自分が学びたい学部・学科がないことも考えられるからだ。また、大学受験を前提としている進学校を目指す人にとっても、大学のことをよく知ることはモチベーションのアップや進路の決定に大きく関わるので重要だ。まだ3年、6年先のことだと片付けないで、自分がどんな大学へ行って何を学ぶのかを考えるようにしよう。

【表9】立教大合格者が増えている学校上位20校伸びている学校はここだ! 2010年と2020年の大学合格者数を比較 総合第1位は東京都市大付!早稲田大でトップなど難関7大学でランクイン


表9の立教大の1位は北園で、2位は三田、3位は朋優学院だ。立教大も上智大、青山学院大と同じく女子の人気が高く、上位22校を見ると共学校と女子校が20校、男子校は2校のみ。また、埼玉、千葉、神奈川と幅広い県で合格者が伸びている。これは池袋キャンパスのアクセスの良さが影響していると考えられる。13年3月に、東急東横線と東京メトロ副都心線が相互乗り入れし、横浜と池袋が結ばれた。これが4位の金沢、6位の柏陽、12位の光陵など、神奈川の学校からの合格者増につながっている。

中央大、明治大、法政大への合格者が増えている高校上位20校