2019年を振り返る ~大学プレスセンター年間アクセスランキング

ランキング 大学通信 上道敬子
2019年を振り返る ~大学プレスセンター年間アクセスランキング

大学プレスセターで年末恒例の年間アクセスランキング。2019年はどんなニュースが注目を集めたのか。大学ごとに最もアクセス数が多かった話題を、1位から30位まで下表のランキングに掲げた(順位は当該ニュースのアクセス数による)。

 

★1~10位

順位 配信日 大学名 所在地 タイトル
1 19.1.10 聖徳大学 千葉 「フジタとイタクラ エコール・ド・パリの画家、藤田嗣治と板倉鼎・須美子」展を2019年1~3月まで開催。世界的な画家と、夭逝した画家夫妻に焦点。
2 19.4.16 江戸川大学 千葉 男子サッカー部専用の「フットボールフィールド柏」が完成。ナイターや最高水準の人工芝を整備。
3 19.1.30 京都産業大学 京都 新中善晴研究員らが太陽系外縁部に、惑星の形成材料となった始原天体「微惑星」の生き残りと推定される極小天体を史上初めて発見。
4 19.5.8 東京都市大学 東京 20年度に工学部を改編し、理工学部に名称変更するとともに「建築都市デザイン学部」を新設。知識工学部は情報工学部に名称変更。
5 19.4.17 関西大学 大阪 19年のゴールデンウイーク「10連休」がもたらす経済効果を、宮本勝浩名誉教授が2兆1395億8969万円と推定。
6 19.3.18 大東文化大学 東京 さいたまスーパーアリーナで入学式を開催。在学生が書道パフォーマンスで新入生を歓迎。
7 18.12.11 青山学院大学 東京 21年度からの入学者選抜の詳細が決まり次第、同大ホームページで公表予定。
8 19.9.2 武蔵大学 東京 同大に通いながら留学せずにロンドン大の学位が取得できる「パラレル・ディグリー・プログラム(PDP)」で、1期生2人が両大学の学位を取得。
9 19.2.27 近畿大学 大阪 経営学部ゼミの学生15人が、中年男性向けシャンプーを奈良県理容生活衛生同業組合と共同開発。女子学生が選んだ、好感度の高い爽やかな香り。
10 19.10.16 昭和大学 東京 昭和大学病院に「放射線治療センター」を開設。先端的な研究と治療の場を目指す。

(注)大学ごとに最もアクセス数が多かった話題を拾い上げ、上位30校を掲載(ただし人事関連のリリースを除く)。

※タイトルは一部編集しています。詳細は「大学プレスセンター」のホームページ(https://www.u-presscenter.jp/)をご覧ください。

 

まずはベスト3を紹介しよう。


1位聖徳大・同短大部(千葉県松戸市)と松戸市、同市教育委員会による企画展「フジタとイタクラ エコール・ド・パリの画家、藤田嗣治と板倉鼎・須美子」のニュースだ。


パリで行われた日仏友好160年記念の公式企画「藤田嗣治展」と同じ会期の19年1月16日から3月16日まで、聖徳大の聖徳博物館で開催された。エコール・ド・パリ(20世紀初頭にパリで活動した芸術家の総称)を生きた3人の日本人画家、藤田嗣治と板倉鼎・須美子夫妻のつながりを伝えたのは同展が初めて。


エコール・ド・パリを代表する画家の1人として一世を風靡した藤田は、東京美術学校(現・東京芸術大学美術学部)卒業後の1913年に渡仏。乳白色の下地を用いた独自の技法で描いた作品が脚光を浴びた。2018年には没後50年を迎えている。一方、松戸ゆかりの早世の画家である板倉鼎・須美子夫妻は1926年にパリへ留学し、藤田やシャガールらエコール・ド・パリの俊英に刺激を受けて才能を開花させた。


同展では、大学が所蔵する藤田の作品「少女と猫」など七点の油彩画と、同市教委などが所蔵する鼎の代表作「休む赤衣の女」、滞在したハワイを描いた須美子の作品「午後 ベル・ホノルル12」など十点の油彩画が紹介された。


https://www.u-presscenter.jp/2019/01/post-40748.html

 

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2位には江戸川大(千葉県流山市)のスポーツの話題が入った。


指定強化部・フットボールクラブ(男子サッカー部)の専用フィールド「江戸川大学フットボールフィールド柏」が19年春、柏市に完成した。


36,000平方メートルの敷地には、ナイター設備を備えた日本サッカー協会公認サイズ(縦105m、横68m)の人工芝フィールドを2面配置。社会人リーグの公式戦にも対応できる。クッション性に優れ、より天然芝に近い性質のロングパイル人工芝が採用されている。また、2階建てのクラブハウスが併設されており、食堂やミーティングルーム4室、シャワールーム2室・計26基が整備されている。


同部は19年度千葉県大学サッカー1部リーグで2年連続の優勝を決めた。


https://www.u-presscenter.jp/2019/04/post-41399.html

 

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(左から)主将・金井 冬土、総監督・鈴木 秀生、部長・広岡 勲 、理事長・木内 英仁、学長・小口 彦太、法人事務局長・松岡 一成、東花野井町会長・宮口 弘志 氏

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クラブハウス内食堂

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クラブハウス内シャワールーム

 

アポロ11号が月に到着し、人類が初めて月面に降り立ってから2019年で50年。ランキングでは宇宙の話題も人気だ。


3位京都産業大(京都市)神山天文台の研究員らが史上初めて、惑星の形成材料である極小の始原天体を太陽系の果てに発見したニュース。


見かけの明るさがあまりに暗く、巨大望遠鏡を用いても直接観測できないその天体を、小型望遠鏡に高速ビデオカメラを装着した2台のシステムで発見することに成功した。


沖縄県宮古島市で2000個の恒星を60時間観測したところ、ある恒星が0・2秒間だけ減光したのを2台が同時にとらえた。解析すると、この現象は半径わずか1・3㌔の始原天体が恒星の前を通過し、その光を遮ったことで起きたことが分かった。この極小天体の発見は、未だに謎の多い太陽系の誕生時の姿を知るための大きな手掛かりになるという。


https://www.u-presscenter.jp/2019/01/post-40902.html

 

2019年を振り返る ~大学プレスセンター年間アクセスランキング

今回発見された小天体の想像図。半径約1.3キロメートルで、惑星の材料が生き残ったものと考えられる。Credit: Ko Arimatsu

 

★11~20位

順位 配信日 大学名 所在地 タイトル
11 19.2.12 神奈川大学 神奈川 全国の大学生協で初めてスマホ決済サービス「PayPay」を導入。学内キャッシュレス化を目指す。
12 19.4.1 立命館大学 京都 白川静記念東洋文字文化研究所が「白川文字学」に基づき、新元号「令和」の意味を「すばらしく、なごやかな時代」と読み解いた。
13 19.10.7 追手門学院大学 大阪 11月に追手門学院中高と合同で学園祭を開催。「追手門万博」をテーマに、教育にちなむ企画を充実。
14 19.4.9 大阪学院大学 大阪 全天候型Bグラウンドが完成。OGでシドニー五輪金メダリストの高橋尚子氏(同大特任教授)が試走。
15 19.1.15 東洋大学 東京 第32回「現代学生百人一首」の応募5万7446作品から入選100首、小学生の部入選10首などを発表。
16 18.12.6 佛教大学 京都 公式マスコット「ぶったん」などをあしらったオリジナルグッズ「朱印帳」が好評。新色も2種販売。
17 18.12.20 札幌学院大学 北海道 21年4月、新さっぽろ駅周辺地区に新キャンパスを開設。新学部の展開などを予定。
18 19.3.26 帝京平成大学 東京 「帝京魂!」のフレーズで話題のファミリーマート店内CMに、声優の中尾隆聖氏を起用。
19 18.12.3 立命館アジア太平洋大学 大分 日本を含む7カ国11人の学生が産学連携でハラール「はちみつ醤油」を開発、販売。インバウンド市場を狙い、海外展開も視野に。
20 19.2.19 川村学園女子大学 千葉 我孫子キャンパスの桜並木を公開。270㍍続く桜のアーケードは我孫子市の「桜八景」にも選出。

(注)大学ごとに最もアクセス数が多かった話題を拾い上げ、上位30校を掲載(ただし人事関連のリリースを除く)。

※タイトルは一部編集しています。詳細は「大学プレスセンター」のホームページ(https://www.u-presscenter.jp/)をご覧ください。

 

「令和」の幕が開け、新元号にまつわる話題もランクインした。


大東文化大(東京都板橋区)では新元号発表の4月1日に入学式が開かれた。書道部員の有志11人は新元号の発表から数十分後に各自の得意とする書体で「令和」を書き上げ、入学式の壇上で新入生らに披露した(6位)。国内で唯一の書道専門機関を有する同大は、著名な書家を多く輩出する。官邸で掲げられた「平成」の書を揮毫した河東純一氏と、「令和」の書を揮毫した内閣府辞令専門職・茂住修身氏は同大の卒業生だ。


https://www.u-presscenter.jp/2019/03/post-41194.html

 

立命館大(京都市)白川静記念東洋文字文化研究所は、故・白川静名誉教授が築いた「白川文字学」に基づき、「令和」を「すばらしく、なごやかな時代」と読み解いた(12位)。


https://www.u-presscenter.jp/2019/04/post-41333.html

 

その新元号「令和」は万葉集が出典とされる。ランキングでは、和歌への関心の高まりもうかがえる。


東洋大(東京都文京区)では、百人一首をモチーフとした短歌コンクール「現代学生百人一首」を毎年開催(15位)。国内外の学生や生徒、児童から若い感性や時代意識を詠み込んだ短歌を募る。


第33回の2019年度は、61,976首の応募があった。6万首を超えたのは2011年度以来8年ぶりのこと。累計応募数は全国で最も多く(2020年1月15日 同大調べ)、1987年度の第1回から2019年度の第33回までの累計が1,507,581首を数える。


2020年1月15日には、第33回の入選作が発表された。今回も若者ならではの視点で詠まれたユニークな作品が多く寄せられたという。入選作品100首と小学生の部入選作品10首、学校特別賞に選定された5校の詳細は、同大ホームページに掲載している。


https://www.u-presscenter.jp/2019/01/post-40795.html

 

2019年を振り返る ~大学プレスセンター年間アクセスランキング

 

★21~30位

順位 配信日 大学名 所在地 タイトル
21 19.3.22 福岡工業大学 福岡 19年度入試の総志願者数は過去最高の1万874人で、全大学で唯一、13年連続で増加。
22 19.1.7 関東学院大学 神奈川 電通と包括協定を締結。22年開設予定の横浜・関内キャンパスでスポーツを通じた地域活性化を推進。
23 19.3.12 桜美林大学 東京 19年春開校の「新宿キャンパス」が竣工。大型都心キャンパスでビジネスに直結する学びを展開。
24 19.4.17 大阪成蹊大学 大阪 OGで同大職員の青山聖佳選手が日本代表として「ドーハ2019アジア陸上競技選手権大会」に出場。
25 19.9.13 静岡県立農林環境専門職大学 静岡 静岡県立農林環境専門職大(生産環境経営学部)と同短大部(生産科学科)の設置が認可。農林業分野で初の専門職大学。
26 19.1.24 法政大学 東京 日本有数のモダニズム建築と評された校舎「55・58年館」の建て替えで、お別れイベント「55・58フェアウェルDays」を19年2月に開催。設計者・大江宏にまつわる展示や、かつての人気学食メニューも復活。
27 19.3.11 拓殖大学 東京 エチオピア陸連会長のスポーツ庁長官、五輪担当大臣への表敬訪問に、留学生が通訳として活躍。
28 18.12.6 金沢工業大学 石川 SDGsに関する世界初のクラウド型カードゲーム「THE SDG Action cardgame『X(クロス)』」を産学連携で開発。製品化のためのクラウドファンディングでは、当初の目標額100万円の約332%を達成。
29 19.5.29 東京女子大学 東京 就職活動支援にVRを活用した採用面接体験動画を導入。大学の就職支援では日本初の試み。
30 19.1.17 龍谷大学 京都 20年4月に理工学部を改組し「先端理工学部」 を開設。分野横断型の専門教育を実現する課程制を導入。

(注)大学ごとに最もアクセス数が多かった話題を拾い上げ、上位30校を掲載(ただし人事関連のリリースを除く)。

※タイトルは一部編集しています。詳細は「大学プレスセンター」のホームページ(https://www.u-presscenter.jp/)をご覧ください。