改革力が高い大学ランキング2023(女子大学編)
写真=昭和女子大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「改革力が高い大学(女子大学編)」だ。
1位は昭和女子大学で23ポイント。実学志向のグローバル教育を推進し、2009年の国際学部開設以来、グローバルビジネス学部の開設、テンプル大学ジャパンキャンパス移転に伴うキャンパスのグローバル化、米・中・韓・豪の5つの大学との「ダブル・ディグリー・プログラム(DDP)」の構築、海外キャンパス「昭和ボストン」での多様な留学プログラムなど、先進的な改革を続けている。国際学部では、2018年に最初のDDP修了者が出て以来、2023年までにのべ73人のDDP修了者を輩出した。国際学部は2025年にリニューアルする予定だ*。英語コミュニケーション学科を「国際教養」「国際日本」の2学科に再編成し、国際学科と合わせた3学科体制で、新たなグローバル教育を進めていく。
*本計画は予定であり、内容が変更となる場合があります。
2位は奈良女子大学で20ポイント。3位は日本女子大学と武庫川女子大学が9ポイントで並んだ。
日本女子大学は、2021年の創立120周年を機に、創立の地・目白キャンパスに4学部15学科を統合した。その後、2022年度には理学部2学科を学科の教育・研究内容を明確に反映させることを目的として、数物情報科学科と化学生命科学科に名称を変更。23年度には海外留学を含む「脱教室・脱キャンパス型」の実践的なプログラムで「越境力」を育む国際文化学部を開設した。2024年4月には創立以来の伝統を持つ家政学部住居学科を基に「建築デザイン学部」を新設する。さらに、2025年には家政学部食物学科を発展させるた「食科学部(仮称)」を開設する予定だ(構想中)。7学部16学科を擁する女子総合大学として、文理融合の多様な教育を実践するための改革を推進している。
武庫川女子大学は、「一生を描ききる女性力を。」をビジョンに掲げ、「自ら考え、動く」女性を育成する女子総合大学だ。2020年には建築学部にランドスケープ学と建築学が融合した全国初の「景観建築学科」を開設。2023年にはICTに関する知識を身につけ、社会を変革する力を育む「社会情報学部」と、スポーツビジネスに焦点を当てた「スポーツマネジメント学科」を開設した。さらに2024年4月には、新たな切り口で日本史を見つめ、未来へのヒントを探る「歴史文化学科」を新設し、12学部20学科へと進化する。また、「英語グローバル学科」は「英語文化」と「グローバル・コミュニケーション」の2専攻制となる。さらに、人と自然とのかかわりに特化した「環境共生学部」を2025年度以降に設置する構想がある。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、645校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。