2023年幼稚園教諭就職者数ランキング
写真提供=聖徳大学
今回は幼稚園教諭の就職者が多い大学を紹介する。幼稚園教諭を多く輩出している大学では、どのような取り組みを行っているのか。順に見ていこう。
1位は85人の聖徳大学。同大は、毎年数多くの幼稚園教諭や保育士を輩出し、難関の公立幼稚園教員採用験にも合格者を出している。教育学部児童学科では、「保育の聖徳🄬」としての伝統を基盤に、「幼稚園教員養成」「保育士養成」「児童心理」「児童文化」の4コースを設置。これに加えて40以上のゼミナールや10の領域など専門性を深める学びを自分でカスタマイズできるカリキュラムがある。また、附属幼稚園がある強みを生かし、早期から実習を経験。段階的に実習に臨むことで、外部の幼稚園での教育実習に向けて、実践力を高めることができる。試験対策支援だけでなく、実習園を中心に招致して就職説明会を実施する「保育園・幼稚園JOBフェア」など、独自の就職支援も行っている。
2位は59人で東京家政大学と鎌倉女子大学が並んだ。
東京家政大学は、2023年4月に家政学部を改組し、新たに児童学部をスタートした。同学部の「児童学科」と「初等教育学科」の2つの学科で、幼稚園教諭一種免許を取得できる。児童学科には2つの専攻を設置。児童学の基礎を5分野から総合的に学び、子どもの成長を支える高度な知識と確かな実践力を備えた人材を育成する「児童学専攻」と、家庭や地域など幅広い分野で、親子の幸せを支える子育て支援の高度な専門知識と保育実践力を兼ね備えた即戦力のある人材を養成する「育児支援専攻」だ。初等教育学科は、小学校教諭一種免許の全員取得が原則だが、幼小連携などにも対応できる人材育成を目指し、多様な免許・資格の取得ができるカリキュラムとなっている。
鎌倉女子大学は、2023年に創立80周年を迎えた。同大で幼稚園教諭一種免許を取得することができるのは、児童学部の「児童学科」と「子ども心理学科」だ。児童学科では、幼稚園教諭のほか小学校教諭と保育士など、複数の免許・資格を組み合わせて取得することを推奨している。進路選択や就職先が広がるとともに、幼小連携や幼保一体化といった社会のニーズに対応しうる、実践力の高い「子どもの専門家」を目指すことができる。また、子ども心理学科では、心理療法や心理検査、カウンセリングなどの実習を通して、子どもの成長を心理学的に支援する知識・技術を身につける。不登校の子どもを支援する地域ボランティアへの参加や、児童養護施設の見学など、現場で学ぶ機会も豊富に用意されている。
<表の見方>
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医科・歯科の単科大等を除く全国749大学に2023年春の就職状況を調査。564大学から得た回答を基にランキングを作成した(9月20日現在)。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。大学名横の*印は大学院修了者を含むことを表す。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。