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【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2023
ICT教育に力を入れている中高一貫校

ランキング 2024.01.11

写真＝広尾学園中学校・高等学校　バイオ燃料をテーマとした「Advanced Laboratory in English」の様子

いつの時代も難しいのが学校選び。わが子にあった学校に進学を目指して、上手な志望校選びが必要だ。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、271学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。

1位は広尾学園がランクイン。2位は芝浦工業大柏、3位は開智未来、4位は工学院大付が続いた。

1位の広尾学園は、サイエンス教育に力を入れており、それに伴う学びの充実や情報リテラシーに関する指導に合わせて、ICTを活用した教育環境を充実させている。生徒たちはGoogle Workspace for Educationのサービスを、教材配布や課題提出のほか、委員会や部活動など学年を超えた連絡手段として取り入れている。また、授業の予習の場としてWeb上の映像授業を活用。自己管理ツールとしてスケジュールや定期試験の振り返りなど、学校生活のさまざまな場面で使用している。創造的な活動の場である「ICTルーム」では、最新の3Dプリンタやレーザーカッターを使った講座を実施している。「サイエンスラボ」には大学レベルの最新設備が揃う。また、2020年からは「LibrariE」という電子図書館も導入された。

2位の芝浦工業大柏は、入学時から一人一台のChromebookを、文房具の1つとしてさまざまな教育活動の中で日常的に活用している。Google Workspace for Educationがその中核を担うが、生徒の主体的・協働的な学びを促進するツールとして、school Taktを導入。リアルタイムでそれぞれの生徒の考えや学んだことを共有したり、相互にコメントやリアクションをしたりする活動を通して学習意欲を高めながら、学びを深めることができる。また、文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクールの指定も受けている。電子顕微鏡や分光光度計などの大学レベルの機器が揃う化学実験室には、すべての実験台に居所排気装置を設置。安全に実験をすることができる。

3位の開智未来は、「3I’s（Inquiry＝探究活動、International＝世界水準の英語発信力、ICT＝つなげる知能としてのICT)」を教育の柱として、「知性と人間をともに育てる」をモットーに、「国際社会に貢献する心ゆたかな創造型発信型リーダーの育成」を目指す。一人一台のタブレット端末を最大限に活用し、モラルやマナーを学んだ上でデジタルリテラシーを身につける。毎年2月に行われる「未来TED」は、中学1年から高校2年までの各学年代表の生徒がICT機器を活用して日本語や英語でプレゼンテーションを行うイベントだ。この他、夏季休業中も教員からリモートで指導を受けられるなど、ICTの活用範囲は広がっている。今後も充実した学校生活・学習活動が行えるよう環境を整備していく予定だ。

4位の工学院大附は、先端数理情報工学を核とした「K-STEAM教育」を推進。工学院大との包括的連携に基づく教育環境が整っている。3Dプリンタや3Dスキャナ、大型モニタや可動ボードなどを設置した「MakeRoom」や「Fabスペース」では、マインクラフトや3Dモデリング・プログラミング、映像・音楽・デザイン制作など、自分の発想を形にする経験を積むことができる。各教室には電子ボードとWi-Fiを整備。ICTを活用したアクティブラーニングを実現する環境で、現代に必須の情報リテラシーを養う。また、隣接する工学院大学八王子キャンパスの施設の一部を利用できる。ラボでの実験授業や、大学教授による特別講座、探究論文のための研究室訪問といったプログラムも充実している。

＜表の見方＞

首都圏の学習塾にアンケートを実施し、271学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。
無印は公立、◎印は私立を表す

【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2023　ICT教育に力を入れている中高一貫校