グローバル教育に力を入れている大学ランキング2022(北陸・東海編)
写真=南山大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「グローバル教育に力を入れている大学ランキング(北陸・東海編)」だ。
1位は南山大学で25ポイント。カトリックの神言修道会を母体とし、南山外国語専門学校を前身とする同大は、開学当初より国際教育を核に発展してきた。学部を問わず海外大学への留学機会が大きく開かれていることも特色の一つ。中・長期留学制度のほか、短期留学プログラムや海外実習などが多数用意されている。また、全学部生を対象に「国際科目群」として外国語で学ぶ授業が約70科目設置され、これらから24単位以上を修得すると国際力を身につけた証として「Nanzan International Certificate」が発行される。さらに、キャンパスには「多文化交流ラウンジ」や「国際学生宿舎」、「ジャパンプラザ」などの施設を整備し、日本人学生と留学生が交流できる国際性あふれる環境を作り出している。
2位は名古屋大学で14ポイント。同大は研究力や教育力の一層の強化とともに、全学をあげた国際化に取り組んでいる。多くのプロジェクトを世界各地で展開しているほか、学内の国際化も推進。時代の要請に対応した運営支援体制を整備するため、2022年4月には国際機構を改組して「国際本部」を設置した。一方、英語教育においては国際基準のアカデミック・イングリッシュ教育を行い、さまざまな語学プログラムを提供するほか、留学生や帰国子女が英語で行われる講義のみを受講して、卒業単位を取得できるカリキュラムなども用意している。また、大学院後期博士課程において「ジョイント・ディグリー・プログラム」を導入。これは、海外連携大学との共同プログラムを修了することで、両大学連名の共同学位が取得できるプログラムだ。
3位は名古屋外国語大学で13ポイント。同大には33の国と地域の139人の外国人教員が在籍(2022年度実績)。さまざまな国籍と背景を持つ外国人教員が講義を担当する。また、大学独自の国際交流協定校は世界29か国・地域の178大学。期間や目的、国・地域で選択できる多様な留学プログラムを用意しており、22年度は約380人の学生が長期留学を実現させた。また、費用面においても「留学費用全額支援」制度を用意して留学を志す学生を支援。22年度は長期留学の対象者のうち、9割の約350人がこの制度を利用した。留学先大学の授業料のほか、留学先で必要とされる居住費、渡航費、教科書代、保険料、留学ビザ申請料を大学が全額負担する。対象人数の制限はなく、返還も不要だ(※)。
※大学が定めた語学試験・GPAの基準を満たすことが条件
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、624校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。