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【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2022
面倒見が良い中高一貫校

ランキング 2022.12.22

写真＝京華中学校・高等学校

首都圏では中学受験人気が継続しているが、コロナ禍で学校の情報が思うように入手できない状況が依然として続いている。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、266学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。

1位は13年連続で京華がランクイン。2位は常総学院、3位には土浦日本大中教と帝京大が、5位には国府台女子学院と駒込が並んだ。今回は、この中から5校をピックアップする。

1位の京華は125年の伝統をもつ男子校。中高一貫教育の利点を生かした計画的かつ効率的なカリキュラムで、一人ひとりの能力を最大限に伸ばす教育を行っている。中学校では2年生まで先取りせずに、基礎力の徹底を図る。一人も遅らせることなく全体で学力を向上させることを主眼に、数学と英語は1クラスを2分割した習熟度別授業を行っている。また、アットホームな雰囲気があり、日常的な教師と生徒のコミュニケーションだけでなく、教師と保護者の連携も強い。エゴグラム（性格診断テスト）を活用したグループコミュニケーション学習や職業体験など、学力向上だけでなく、豊かな人格の形成にも力を注いでいる。

2位の常総学院は、茨城県土浦市にある中高一貫校。1983年に高等学校、1996年に中学校が開校し、「社会に貢献するリーダーの育成」という教育目標のもと、時代の変化に応じた特色のあるコースを用意。一人ひとりの夢の実現を多様な面からサポートしている。規則正しい生活習慣を確立し、落ち着いて学習できる環境づくりをめざしているのも同校の特徴。昼食は完全給食制度で、月曜から土曜まで栄養士がバランスを考えた献立を用意している。また、図書館は3万冊の蔵書を誇り、朝7時半から夜10時まで利用できる。生徒用PCは1人1台を完備し、プログラミングやICTツールを積極的に使う授業を展開している。

3位の帝京大は、中学校から6年間、1クラス30人前後の少人数制できめ細かな指導を展開。系列校の帝京大へ進学できる推薦制度もあるが、ほとんどの生徒が他大学を目指す。中学校では、1年次の2学期から英語と数学で習熟度クラスを設け、生徒のレベルに合わせた指導で基礎を築く。さらに朝のHRで「朝講座」を開き、聞く力を育てるための聴解力や英単語・漢字・数学などの小テストを行い、基礎学力の定着を図っている。個別指導も日常的に行っており、生徒の自主性を尊重しつつ、高い目標と希望の進路に挑戦できるよう、一人ひとりの学力を育てることを第一にしている。

5位の国府台女子学院は、96年の歴史をもつ女子校だ。浄土真宗の教えをもとに、「智慧（より深く学ぼうとする心）」と「慈悲（共感し合う心）」の二つを大切にできる生徒の育成を目指している。6年間で効率的に深い知識形成ができる体制が組まれ、大学進学だけでなく、自立した女性としての素養を身につける。週1時間の仏教の授業をはじめ、周囲の人々によって生かされている自分であることを認識し、他人に対する思いやりの心を育む指導を行っている。中学校では、「生活記録」というノートを通して、悩みごとから趣味の話、将来の夢まで、担任と生徒が密接なコミュニケーションを図っている。

同じく5位の駒込は、1682年設立の勧学講院を前身とし、340年の歴史を誇る。最澄上人の教えである「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」を建学の精神に、仏教的情操教育を基盤とした教育を展開。生徒一人ひとりの能力を引き出すため、特別講習会や指名補習、夏期講習や大学入試直前講習などを取り入れ、主体的かつ意欲的な学習を促すきめ細かな進路指導を行っている。また、ホームルームやクラブ活動を含むあらゆる機会を通して、教師と生徒のコミュニケーションが積極的に図られるほか、毎時ごとに「黙想」を行って心を落ちつかせる習慣も特徴的だ。

＜表の見方＞

首都圏の学習塾にアンケートを実施し、266学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。
無印は公立、◎印は私立を表す。

【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2022　面倒見が良い中高一貫校