改革力が高い大学ランキング2019(近畿編)
写真=近畿大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は改革力が高い大学ランキング(近畿編)だ。
社会にリンクした先端研究で知られる近畿大
1位は273ポイントの近畿大、2位は162ポイントの立命館大、3位は98ポイントの京都大、4位は57ポイントの関西学院大、5位は28ポイントの大阪大、6位は13ポイントの京都先端科学大と関西大、8位は10ポイントの滋賀大、9位は7ポイントの龍谷大、10位は6ポイントの京都産業大と追手門学院大というランキングになった。
1位の近畿大は、全国ランキングでもトップを獲得。新しい学部の開設やキャンパスの大規模改造といった教学や施設面での改革に加え、世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功した「近代マグロ」に象徴される「実学教育」が、時代のニーズに応える大学としてのイメージにつながっているのではないだろうか。
学びの選択肢を広げる立命館大
写真=立命館大学
2位となった立命館大は、2019年にグローバル教養学部を開設し、社会科学、人文科学、自然科学にまたがる16の学部と20の研究科を持つ総合大学だ。20年4月に文学部では、さらなるグローバル化の推進のため、国際コミュニケーション学域と言語コミュニケーション学域を設置。また、理工学部数理科学科では、数学を通じた社会貢献を目指し、数学コースとデータサイエンスコースの2コース制を新設するなど、社会の変化やニーズに対応し、柔軟な教育体制の刷新を続けている。
先進的なキャンパス構想を掲げる関西学院大
写真=関西学院大学神戸三田キャンパス
4位の関西学院大は、21年4月から、これまでの理工学部を再編し、理学部、工学部、生命環境学部、建築学部の理系4学部を開設する予定だ。
この理系4学部とリニューアルされる総合政策学部が置かれる神戸三田キャンパス(KSC)は、先駆的なキャンパスとして生まれ変わる。その一つが、「持続可能なエネルギー」の一大研究拠点としての役割を担うことだ。また、キャンパス内に勉強やディスカッション、交流のためのキャンプスペースをつくるなどユニークな試みもある。ほかにも、文理の境界を超えた分野横断型の教育システムや世界各国と協働で取り組むプログラムを導入するなど、さまざまな改革が進められている。
校名も新たに大学改革に取り組む京都先端科学大
6位の京都先端科学大は、1969年に創設された京都学園大が、2019年に校名を変更した大学だ。それまでの、経済経営学部、人文学部、バイオ環境学部、健康医療学部に、20年からは工学部を加え、5学部11学科の総合大学となった。新体制のもと、世界に通じる能力を持つ人材の育成を目指し、数々の改革に取り組んでいる。
<表の見方>
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全国の進学校約2000校の進路指導教諭にアンケートを実施し、857校からの回答を基にランキングを作成。5校連記で記入をしてもらい、1番目の記入校を5ポイント、2番目を4ポイント、3番目を3ポイント…として集計した。2019年7月調査。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。