入試の前半戦、学校推薦型選抜がスタート
オンラインも活用し、受験機会を拡大

入試 小松 栄美
入試の前半戦、学校推薦型選抜がスタート オンラインも活用し、受験機会を拡大

学校推薦型選抜の出願が11月から始まり、2022年度入試の前半戦がスタートした。

一昨年の20年度入試では、大学入学志願者が延べ数で2%減少した一方で、推薦入試(現・学校推薦型選抜)とAO入試(現・総合型選抜)の志願者数は国公私立の別を問わず増加した。中でも私立大は、推薦・AO入試合格者が入学者の56.5%を占め、過半数を超えた。

私立大では入学定員の厳格化によって一般入試が難化。国公立大も大学入学共通テストで7科目受験と負担が重く、一般入試に向けた対策をしながらも、総合型選抜や学校推薦型選抜を受験する生徒が年々増えている。

21年度入試のデータはまだ文部科学省から公表されていないが、大学入学共通テストが初めて実施されたこと、コロナ禍の状況下での入試だったことで、学校推薦型選抜や総合型選抜の受験を希望する生徒は増加したと見られる。ただ、昨春は学校生活が一変し、1学期は進路指導に十分な時間がとれなかった高校も多かった。さらに、運動部などの大会や資格・検定試験が中止や延期になって自分の能力を示す資料が用意できず、出願をためらう生徒もいたようだ。例年なら、受験機会を広げる入試となるところだが、昨年は勝手が違い、積極的な活用が難しかった。

22年度入試も感染症対策を十分に講じた上で行われることに変わりはない。文科省は学校推薦型選抜や総合型選抜では面接やプレゼンテーション、授業参加などでICT機器を活用した選考を行うこと、その際通信環境による不利がないようにすることなどを各大学に通知した。

総合型選抜では、近畿大が新設の情報学部で、インターネット上の動画サイトやオンライン会議システムを利用する入試を導入する。今後、感染症の状況にかかわらず、大学へ出向かなくても受験ができる選考方法として、オンライン入試が一般化していくだろう。

また、国公立大でも学校推薦型選抜、総合型選抜の志願者数が年々増加している。試験は秋に行われ、大学入学共通テストを利用する方式の場合、合格発表は2月まで待たねばならない。私立大のように早く結果が出るわけではないが、受験機会を増やすことができる。22年度入試で学校推薦型選抜を実施する国公立大は170大学486学部、総合型選抜は102大学335学部。国立大は募集人員全体の19%を、公立大は31%をこれらの選抜に充てている。

国公立大の主な変更をあげると、北海道大は総合型選抜のフロンティア入試の募集人員を54人から144人に拡大。九州大・歯、京都工芸繊維大・工芸科は学校推薦型選抜を新たに導入。名古屋工業大・工は基幹工学教育課程(夜間主)の一般入試を廃止し総合型選抜と推薦型選抜のみを実施。宮城教育大・教育、福島県立医科大・医は総合型選抜を新たに実施する。