金沢工業大学が文部科学省「SDGs達成の担い手育成(ESD)推進事業」に採択–SDGsイノベーション教育実践者コミュニティ参加者を募集

教育
金沢工業大学が文部科学省「SDGs達成の担い手育成(ESD)推進事業」に採択–SDGsイノベーション教育実践者コミュニティ参加者を募集

金沢工業大学が、文部科学省の令和4(2022)年度「SDGs達成の担い手育成(ESD*)推進事業」に4年連続で採択された。採択校のうち、私立大学は金沢工業大学のみ。

金沢工業大学は、SDGs達成の担い手を育成する教育(SDGsイノベーション教育)が高く評価され、第1回ジャパンSDGsアワード官房長官賞を受賞。全学的にSDGs達成に貢献する教育研究を推進しており、学内にSDGs推進センターを設置するとともに、SDGsを学ぶためのゲーミフィケーション教材の開発、地元自治体と連携したSDGs達成の取り組みなどを進めている。

今回の事業採択を受け、SDGsイノベーション教育カリキュラムをベースとして開発した教材を活用できる教員を、全国47都道府県で育成することを目指し、SDGs達成に貢献していく。

*ESD:Education for Sustainable Developmentの略。持続可能な開発のための教育。


金沢工業大学は、採択された「ゲーミフィケーションを活用したSDGs教材・カリキュラムについて教員同士の学びあいを促す学習コミュニティの創造」の取り組みの中で、教育委員会や大学等と連携し、学校教師等を対象としたESD研修の実施、その成果のフォローアップと発信を行っていく。

この事業の目的は、全国の小学・中学・高校・学習塾などが、ゲーミフィケーションを活用したSDGs教育カリキュラムを用いることで、持続可能な社会の担い手を育成できるようにすること。近年、SDGs達成についての意識が高まりつつあり、2020年度から本格実施となった新学習指導要領においても「持続可能な社会の創り手の育成」が明記されるなど、教育現場においてもSDGs達成に向けた動きが始まっている。金沢工業大学は、SDGsイノベーション教育カリキュラムをベースとして開発した小学生・中学生・高校生向けの教材を活用できる教員を、全国47都道府県で育成することを目指す。

2020年度は、2019度に開発したゲーミフィケーションを活用したSDGs教材・カリキュラムを用いて、ESDを実践する教員向けの人材育成を行い、ロールモデル校として教育拠点校を設置。2021年度は、教員同士が学びあうことで、学習効果の向上並びに導入校の拡大を促す学習コミュニティの創造・運営を行うと共に、独自教材の開発やクラス・学年横断の取り組みを展開した。今年度は、SDGs版人生ゲームならびに補助教材を用いた授業カリキュラムを開発し、授業導入できる教員育成を目指す。最終的な成果として「すべての小学生・中学生・高校生の主体的な学びを促す」、「全国の小学・中学・高校・学習塾へのカリキュラム提供」、「学生が自分で自分が進みたいと思う道を歩み、より人生を楽しめるようにする」を目標とし、事業を進めていく。

具体的には、
(1)学習コミュニティの拡大・活性化
(2)金沢工業大学と学習コミュニティのオリジナル教材の共同開発のための研修実施
(3)学習コミュニティ参加者の交流の場「専門コミュニティ」の形成
(4)金沢工業大学ゲーミフィケーション教材のビギナー版作成とそのゲームを用いたカリキュラムの開発
(5)ゲーミフィケーション教材を活用した学習成果として若者の意見発信の場を創造

以上を5つの柱として事業を展開。現在、新型コロナウイルスの感染拡大により、遠隔授業の実施など学習環境の変革が求められている中、感染リスクに十分配慮しつつ学習の機会を確保するために、2021年度同様、オンラインを活用した新たな研修スタイルの構築を図り、学校の新しい生活様式に対応しながら全国展開の研修を実施していく。


『SDGsイノベーション教育実践者コミュニティ参加者』を募集

金沢工業大学では開発した各種SDGsゲーミフィケーション教材に関する教育実践者コミュニティの参加者を募集する。コミュニティでは、ESD/SDGsイノベーション教育を行っている教育機関との連携や学び合い、ゲーミフィケーション教材の授業での活用事例の共有等を展開。また、コミュニティ参加者の中から、現在、株式会社タカラトミーと開発しているBeyond SDGs人生ゲームのモニター校も募集する。

モニター校に選定された学校には金沢工業大学がSDGs版人生ゲーム活用拠点として認定するとともに、今年夏に完成予定であるオリジナル版のBeyond SDGs人生ゲームを無償贈呈する。

SDGsイノベーション教育実践者コミュニティ参加の応募に関する詳細はSDGs推進センターホームページを参照
https://www.kanazawa-it.ac.jp/sdgs/topics/2022/0602_02.html