面倒見が良い大学ランキング2021(関東・甲信越編 東京を除く)

教育
面倒見が良い大学ランキング2021(関東・甲信越編 東京を除く)

写真=神奈川工科大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「面倒見が良い大学(関東・甲信越編 東京を除く)」だ。

1位は神奈川工科大学で31ポイント。同大では1〜3年次までクラス担任制を敷き、学生一人ひとりへのきめ細かな支援が特徴だ。数学・物理・化学・生物・英語など大学で専門分野を学ぶために必要な基礎科目の学習をサポートする「基礎教育支援センター」、クラス担任と連携し、大学生活の中でのあらゆる悩みに対応する「大学サポート室」、臨床心理士や大学カウンセラーによるメンタルケアや、保護者の相談にも対応する「学生相談室」など、多角的に学生を支援。学生同士でのサポート体制も充実しており、ピア・サポート団体「KAIT pia」では、勉強方法や学生生活などについて気軽に相談できる。

2位は千葉工業大学で19ポイント。私立の工科系単科大学として最も長い歴史を持つ同大では、授業におけるICT利活用の促進のため、iPadを全学生に無償貸与。Microsoft Office365や3D CAD、デザインソフトなども無料で使用でき、授業での課題制作やレポート作成で使用できるほか、あらゆる場面でこれらを使いこなすことで、卒業後に即戦力として活躍するための素養を磨くことができる。また、学習調査の結果を踏まえた習熟度別のクラス編成を行い、習熟度に合わせた指導で無理なく学生の能力を高める基礎教育を実施。全学年でクラス担任制をとり、修学に関する相談のほか、年に2回のガイダンスも行っている。

3位は聖学院大学で17ポイント。同大では、教員1人が学生10人程度の担任となる「アドバイザー制」を敷き、個々の学生に寄り添い、学生の“気づきと行動を促す”ことをめざす。教職員が近すぎず、遠すぎず、見守り、対話し続けることで、一人ひとりが力を発揮できる環境を整えている。英語教育にも力を入れ、映画・音楽・旅行・ビジネスなど多様な内容で学ぶ全学部共通の英語科目群のほか、各学部学科独自の海外研修プログラムを展開。さらには民間企業、地方自治体、NPO・NGO法人など多様な受け入れ先を用意するインターンシップなど、入学から卒業まで、一貫した支援体制の確立につながっている。

4位は千葉商科大学で15ポイント。開学以来、社会に出たときに役立つ実学を学問の中心に据え、経験と理論・知識の両輪で人を育て、企業が求める力を身につけた人材を輩出してきた。その教育の特長は、座学だけでなく「やってみる、という学び方。」を推進している点にある。こうした姿勢はコロナ禍においても貫かれ、遠隔授業では各科目の特徴に合わせて最適な授業の進め方を検討し、教員が一方的に講義方法を決めるのではなく、学生の意見も取り入れながら柔軟に対応。ICTツールもシーンによって使い分け、学生と教員、学生と学生、それぞれのコミュニケーションが円滑に行われるよう試行錯誤が重ねられている。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、739校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。


面倒見が良い大学ランキング2021(関東・甲信越編 東京を除く)