小規模だが評価できる大学ランキング2021(全国編)

教育
小規模だが評価できる大学ランキング2021(全国編)

写真提供=国際教養大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学ランキング(全国編)」だ。

1位は国際教養大学で251ポイント。2004年の開学以来、同大では徹底した少人数教育を行ってきた。専任教員1人に対する学生数は13人、1科目あたりの平均登録学生数は1クラス19人、学生数が20人未満の授業比率は64%、50人以上の授業比率に至ってはわずか3%だ。こうした環境だからこそ、教員と学生のコミュニケーションも増え、自ら考え、意見を主張する力を磨くことができる。すべての授業を「英語で学び、英語で考える」カリキュラム、1年次の寮生活や1年間の留学が義務であることなど、同大が課す厳しい基準を乗り越えられるよう、学生を支えるサポートも充実。学生一人ひとりに割り当てられた専任教員がアドバイザーとなり、学業に対するさまざまな問題に助言する「アカデミック・アドバイジング・システム」など、独自の学生支援システムが整えられている。

2位は武蔵大学で138ポイント。「ゼミの武蔵」で知られる同大は、日本初の私立七年制高校である旧制武蔵高等学校をルーツとし、創立時からゼミを中心とした「自ら調べ自ら考える」力を養う少人数教育を続けてきた。同大では1年次から4年間、全学生がゼミで学び、1ゼミあたりの学生数は13人。毎年400以上のゼミが開講されている。所属する学部の専門ゼミ以外にも、「学部横断型ゼミナール・プロジェクト」をはじめ他学部の学生と学ぶゼミ形式の授業が豊富に用意され、学生が研究発表する場も各学部に用意されている。なお、母体である武蔵学園が100周年を迎える2022年4月には、新学部「国際教養学部」がスタートする。伝統のゼミ教育をさらに発展させ、リベラルアーツ&サイエンス教育を軸にした総合的な学びにより、世界を生き抜くグローバールリーダーの育成をめざす。

3位は国際基督教大学(ICU)で119ポイント。1953年の献学以来、少人数制による「リベラルアーツ教育」を一貫して行ってきた同大では、専任教員1人あたりの学生数は19人。日英バイリンガリズムを基本とし、日英両語による国際性を重視した教育が特徴だ。少人数でのグループワークやディスカッションを中心に進められる授業が多いため、学生には事前の文献講読など主体的に学ぶ姿勢が求められる。そのため、学生には専任教員のアドバイザーがつき、履修計画やさまざまな問題についてサポートしている。教員は原則1週間に最低2時間はオフィスアワーを設けており、学生はこの時間に授業内容の質問や専門分野についての助言を求めることができる。また、学生の主体的な学びを支援する「アカデミック・プランニング・サポート」では、個別相談や情報提供も行っている。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、739校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。


小規模だが評価できる大学ランキング2021(全国編)