入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング2020(女子大学編)
写真=岐阜女子大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「入学後、生徒を伸ばしてくれる大学(女子大学編)」だ。
1位は岐阜女子大学で15ポイント。同大では「人らしく、女らしく、あなたらしく、あなたならでは」という建学の精神に基づき、学生個人の能力・特性に対応した教育を行い、社会を生き抜く確かな力や豊かな人間性を持つ人材を育成している。文化創造学部では、所属する「主専門」に限らず、学生が興味のある「副専門」の科目も自由に組み合わせて学ぶことができる。また、Webデザインや動画作成など、これからの時代に必要なデジタルスキルを学ぶ「デジタルアーカイブ専攻」を設置。一方で司書、学芸員、教員、管理栄養士といった資格取得支援も充実させている。さらに「大学院授業科目 早期履修制度」を利用すれば5年間で教員専修免許状が取得でき、複数の免許状取得も可能であるなど、学生の可能性を広げるさまざまな支援やカリキュラムを整えている。
2位は昭和女子大学で14ポイント。同大では、学修の成果を生かして社会とつながることを重視し、専門教育での学びを実践する「PBL(プロジェクト型学習)」を展開している。学生自ら立ち上げたものや教員が投げかけたテーマを扱うもの、地域や企業のニーズに応えるために生まれたものなど、プロジェクトの内容はさまざまだ。学科横断型のプロジェクトについては、同大の現代ビジネス研究所が連携のサポートを行っている。学生は講義や実習だけでは得ることのできない体験を通じて、主体的に学ぶ姿勢を身につけ、専門知識やスキルを実践的な力へと高めることができる。また、大学で学んだ知識を実社会で応用する体験から、座学では見えない課題に気づき、大学での新たな学びや自らの研究テーマにつなげるという好循環が生まれている。
3位は神戸女学院大学で13ポイント。同大は1875年(明治8年)、アメリカから派遣された二人の女性宣教師によって設立された。「キリスト教主義」「国際理解」「リベラルアーツ&サイエンス」の3つの柱に基づく全人教育が特長だ。同大では授業のほとんどが15人以内の少人数で行われ、学生一人ひとりに対してきめ細かな指導を行っている。在籍学科の学び(主専攻)とは別に、マイナー(副専攻)として1分野を選択することができるため、学生自らカリキュラムを構成し、学びの幅を広げることができる。また、全学科共通英語教育も特長の一つ。各学科の専門性に合わせた英語教育を行うことで、英語に苦手意識をもつ学生も英語力を伸ばすことができる。こうした少人数教育による学生一人ひとりに適した指導は、「就職に強い女学院」と呼ばれる就職実績にも表れている。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。