学習塾が勧める中高一貫校ランキング2020
最近、大学合格実績が伸びていると思われる中高一貫校

中学・高校情報 大野 香代子
学習塾が勧める中高一貫校ランキング2020 最近、大学合格実績が伸びていると思われる中高一貫校

写真=東京都市大学等々力中学校・高等学校

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首都圏では中学受験人気が継続している。しかし、今はコロナ禍で学校の情報が思うように入手できない。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、268学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。今回は「最近、大学合格実績が伸びていると思われる中高一貫校」だ。

トップは昨年の3位からアップした東京都市大等々力だ。女子校の東横学園が前身で、09年に現校名に改称し、10年に共学部がスタートし、教育改革を実施して人気校になっていく。10年前には早慶上理の合格者はゼロ、MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)も青山学院大の1人だけだった。それが2020年春は早稲田大に13人、慶應義塾大に15人、上智大に7人、東京理科大に31人で早慶上理に計66人合格した。MARCHには明治大に40人、青山学院大に14人、立教大に23人、中央大に42人、法政大に37人で合計156人が合格した。併設の東京都市大への内部進学制度もあり、進路選択の幅が広い進学校となっている。

2位は広尾学園、3位は本郷、4位は青稜と洗足学園だった。広尾学園も女子校から共学校に移行し、学校改革を実施して伸びた学校だ。本科、インターナショナル、医進・サイエンスの3コースがあり、英語教育、サイエンス教育、ICT活用、人間教育に力を入れている。生徒の進路は難関国公私立大から海外大まで幅が広い。10年前の合格実績は東京工業大1人、東京学芸大1人、東京理科大1人、早稲田大1人などだったが、20年春は東大3人、京都大1人、北海道大4人、東京工業大・一橋大・東京外国語大各2人、早稲田大42人、慶應義塾大31人、上智大40人、東京理科大32人と大きく伸ばしている。MARCHの合計も10年前の6人から210人に増加した。

本郷は文武両道を目指し、勉強だけでなくクラブ活動や行事も重視し、社会でたくましく生き抜くリーダーの育成を目指している。21年度から高校募集を停止し、完全中高一貫カリキュラムを開始する。10年前の合格実績と比較すると、東大3人→8人、早稲田大111人→127人、慶應義塾大人59→68人、東京理科大110人→119人、明治大99人→150人、立教大33人→60人、法政大34人→70人など難関大を中心に伸びている。近年は難関大志向傾向が強まり、医歯薬系志望者も増加している。今後も伸びしろが期待される学校だ。

<表の見方>

首都圏の学習塾にアンケートを実施し、268学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。
※印は国立、無印は公立、◎印は私立を表す

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