伸びている学校はここだ! 2010年と2020年の大学合格者数を比較 総合第1位は東京都市大付!早稲田大でトップなど難関7大学でランクイン

最後に、表13は、今まで見てきた東大、早稲田大、慶應義塾大、青山学院大、立教大、中央大、明治大、法政大に、京大、東京工業大、一橋大を加えた、11大学の全合格者合計を10年前と比べたものだ。

増加数トップは表4、表5、表7のほか、表9から表12までのランキングで上位に登場し、うち早稲田大でトップだった東京都市大付で、合計478人増の大躍進だ。2位は慶應義塾大、早稲田大、上智大、立教大、明治大などが増えた広尾学園、3位は早稲田大、上智大、青山学院大、立教大、法政大などが増えた朋優学院と、早稲田大、青山学院大、明治大、法政大などが増えた川和だ。国立大にあまり合格者がいないものの難関私立大に強いタイプの学校も見られる。また、上位20校のうち、公立校は11校だった。なかでも3位の川和、5位の柏陽、8位の湘南など神奈川の公立校が5校、7位の三田、10位の立川、11位の九段中教など東京の公立校が6校ランクインし、神奈川と東京の教育改革の成果による躍進が目立った。

さて、ここまでの大学合格実績を見ながら、学校がそれぞれに特色を持っていることや、大学が入試に独自の傾向を持っていることなど、いろいろなことが読み取れたと思う。大学合格実績が学校選びに重要な要因であることがお分かりいただけたでろうか。

毎年、合格実績のアップダウンで翌年の私立中高の志願者数が増えたり減ったりすることが多くなっている。特に東大合格者が1人出ると、中学入試で人気になることがよくある。しかし、大学合格実績だけで学校選びをするのは得策とは言えない。学校の教育方針、校風などもあわせて検討し、学校選択をする必要がある。

各校では生徒の実力を伸ばすために何に力を入れているのかを見究め、学校選びを行っていかなければならない。学校改革は大学合格実績に反映され、伸びている学校の顔ぶれは年々、変わっている。悔いのない志望校選びをしてほしい。

【表13】10年前と比べて合格者が増えている学校上位150校(11大学)伸びている学校はここだ! 2010年と2020年の大学合格者数を比較 総合第1位は東京都市大付!早稲田大でトップなど難関7大学でランクイン