小規模だが評価できる大学ランキング2023(近畿編)
写真=神戸女学院大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学ランキング(近畿編)」だ。
1位は神戸女学院大学で23ポイント。少人数ならではの独自カリキュラムやサポート体制が魅力で、就職にも強い大学だ。西日本の私立女子大学の中で、著名400社実就職率は4年連続トップ。小規模大学だからこそできる細やかなキャリアサポートを基盤に、少人数でプレゼン力を磨く「KCキャリア塾」や、航空業界への高い就職実績を生かした「KCエアラインスクール」といった多彩なプログラムを組み合わせた支援を行っている。教育面では少人数教育を重視し、一人ひとりに応じた丁寧な指導を実現。学科を越えて学べる多彩なカリキュラムが用意され、個々の関心や目標に合わせて学ぶことが可能だ。2024年には新たに国際学部と心理学部を開設。歴史と伝統あるリベラルアーツ・少人数教育が進化を続けている。
2位は奈良女子大学で21ポイント。3位は京都工芸繊維大学と畿央大学が18ポイントで並んだ。畿央大学は、健康科学部と教育学部を擁する、「健康」「教育」分野のプロを育てる実学重視の大学だ。すべての学生と教職員が同じキャンパスで過ごすアットホームな環境が魅力だ。自らの看護観を考える「へき地医療体験実習」や、教育実習の前に1年間教育現場を体験する「学校インターンシップ」など、実際の現場で実践力を磨く教育プログラムが充実している。2023年の実就職率は94.8%で、近畿地方の卒業生数500人以上の大学で第3位。高い就職実績を支えるのが独自の「ダブル担任制度」だ。クラス担任・ゼミ担任と、各業界に精通した「キャリアセンタ―」「教採・公務員対策室」のスタッフが連携し、お互いの顔と名前がわかる距離でのきめ細かな個別指導で全学生の夢をサポートしている。
5位は神戸市外国語大学で13ポイント。6位は甲南大学で12ポイント。甲南大学は「ミディアムサイズの総合大学」の特徴を生かした、エッジの効いた「専門の学び」を実現する大学だ。経済学部では、同大とアメリカのウィーバー州立大学の両方の学位が取得できる「ダブルディグリープログラム」を実施。また、経営学部の「ビジネス・リーダー養成プログラム」や、知能情報学部の「スーパーIT人材育成プロジェクト」など、各学部の専門性をさらに高める多彩な教育が行われている。就職支援では段階的なキャリア支援プログラムにより、理想的な進路実現に向けたきめ細かな支援を展開。充実した少人数教育とサポート体制で、一人ひとりの無限の可能性を開花させる取り組みが数多い。
7位は関西外国語大学で10ポイント。約1万人の学生が在籍する全国屈指の外国語大学ながら、少人数教育にも力を注ぐ大学だ。効果的な教育を行うために、各学部の語学の必修科目では、語学力に応じた少人数の習熟度別クラスを設定。演習科目も科目内容に合わせて少人数の定員が定められている。特にきめ細かな指導が必要な科目は20人程度で授業を実施している。また、同大は多彩な留学プログラムを教育の根幹の一つと考え、世界55カ国・地域の395大学と協定を締結。多い年では2000人を超える学生を海外に派遣している。2023年には国際共生学部と外国語学部英語・デジタルコミュニケーション学科を、24年には外国語学部国際日本学科を相次いで開設するなど、教育内容も進化を続けている。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、645校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。