改革力が高い大学ランキング2023(近畿編)
写真=近畿大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「改革力が高い大学ランキング(近畿編)」だ。
1位は近畿大学で258ポイント。同大は全国ランキングでも3位にランクイン。「時代の変化に対応し、選ばれる教育機関であり続ける」ために、社会の動きに沿った改革で発展を続ける大学だ。2016年開設の国際学部は、開設当初から全学生に1年間の海外留学プログラムへの参加を義務づけている。また、世界各国で語学、留学、グローバル人材育成に関わるサービスを提供するベルリッツの語学学習プログラムを大学教育に導入したのも特色の一つで、グローバル企業で求められるビジネス英語のスキルをカリキュラム内で修得できる。22年には情報学部を開設。社会のニーズに応え、新たな情報価値や情報サービスの創出を担う情報技術者の育成に力を入れている。
2位は立命館大学で122ポイント。同大は2024年に、衣笠キャンパス(京都府)の映像学部と、びわこ・くさつキャンパス(滋賀県)の情報理工学部を、大阪・茨木市の大阪いばらきキャンパス(OIC)に移転。「ソーシャルコネクティッド・キャンパス」というスローガンのもと、ほかの研究機関や企業、市民社会、自治体などとのつながりの中で、価値創造を行うキャンパスを実現していく。社会科学系学部に加え、理系・芸術系を加えた総合的学問フィールドで、リアルとバーチャルが融合した能動的な学びを展開。テクノロジーの変化に伴う新たな技術環境を前提に、新しい形のコミュニケーションや知的創造による新時代の学びに向けた取り組みを進めている。
3位は京都大学で76ポイント。4位は大阪大学で42ポイント。5位は関西学院大学で27ポイント。関西学院大学は2021年、理系学部と総合政策学部が学ぶ神戸三田キャンパス(KSC)を再編・拡充。理工学部を発展・改組し、新たに「理学部」「工学部」「生命環境学部」「建築学部」を開設した。国境、文系・理系、学問分野などさまざまな境界を飛び越えて活躍する「Borderless Innovator(境界を越える革新者)」の育成をコンセプトに、SDGsでも注目される「持続可能なエネルギー」の研究に力を入れている。実社会を見据えたユニークな取り組みの一つが「アントレプレナー育成プログラム」。経営学、知的財産、AIなどの科目を学ぶとともに、起業家の卒業生の協力を得ながら、実際に事業を運営してみる実践体験や、卒業後の事業プラン作成の機会を用意している。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、645校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。