小規模だが評価できる大学ランキング2023(東京編)

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小規模だが評価できる大学ランキング2023(東京編)

写真=武蔵大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学ランキング(全国編)」だ。

1位は武蔵大学で208ポイント。日本初の私立七年制高校として1922年に開校した旧制武蔵高等学校を前身とし、創立時から「ゼミ」を中心とした少人数教育を続けている。毎年開講されるゼミの数は約400。学生は対話を通じて物事の本質を見極め、自ら選んだテーマを追究する。ゼミでは平均13人の少人数で学ぶため、教員や他の学生との距離が近く、自ずと議論も活発になるという。また、1年次から4年間*、全ての学生がゼミで学ぶため、興味のある分野について段階的に知識を深めることができる。さらに、同大のゼミ教育を発展させた「学部横断型ゼミナール・プロジェクト」では、異なる専門を持つ学生が学部を越えて一つのチームとなり、企業からの課題に取り組む。こうしたゼミでの学びを通して、学生は協働する大切さを理解し、多様な視点やリーダーシップ、自主性を身につける。
*国際教養学科経済経営学専攻の1年次は、ゼミに代わる少人数形式の授業を実施。



2位は国際基督教大学で199ポイント。献学以来の伝統である「リベラルアーツ」を実現するために少人数教育を徹底し、専任教員1人に対して学生は17人。対話を重視した授業では、グループワークやディスカッションが活発に行われている。また、「教員アドヴァイザー制度」として、4年間を通じて学生一人ひとりに専任教員のアドバイザーがつき、履修計画や大学生活におけるさまざまな問題について相談できる。さらに、主体的な学びを支援する「アカデミックプランニングサポート(学修・教育センター)」を設け、個別相談や情報提供を行っている。同大は全学生が「教養学部アーツ・サイエンス学科」に所属するが、一般教育科目や各メジャー(専修分野)の基礎科目を通して興味ある領域を見極め、2年次の終わりまでに31のメジャーから自分の専門を決定する。



3位は一橋大学で128ポイント。1875年創立の同大は、社会科学系で唯一の指定国立大学法人であり、少数精鋭の実学教育により、グローバル社会の課題解決に資する人材を数多く輩出。平均7〜8人程度で行われる必修のゼミナールを核とした少数精鋭教育が伝統だ。2023年4月には「ソーシャル・データサイエンス学部/研究科」を開設。大規模なデータを統計学や機械学習、人工知能の技術などを駆使して分析することで、新たな社会経済課題に対する解決策を提案・実践できる先導者を育成する。また、キャリア支援においても少数精鋭の教育体制が生かされ、企業などでの勤務経験のあるキャリアアドバイザーが1対1で相談に応じ、学生のキャリアをともに考え、志望業界や企業の選び方、面接などの選考試験対策や複数内定獲得時の対応などについて、きめ細かな支援を行っている。

4位は産業能率大学で107ポイント。同大は、実践を通した課題解決力の養成を教育の柱に、先進的な取り組みを行っている。その一例として、組織や企業と連携したプロジェクト学習がある。この授業では、学生が社会の問題に対峙し、課題発見の視点を身につけることを目的としている。また、チームで問題に取り組み、その成果を学外に発信する学びのスタイルは、社会通用性を知る上で重要なファクターとなっている。こうしたプロジェクト学習を通して、企業や組織が求める「コミュニケーション力」「論理的思考力」「問題解決能力」「リーダーシップ」などを磨くことができる。2022年には、マーケティング学科で超実践的PBL「マーケティング・イニシアティブ」がスタート。「ゼロからイチを作り上げる」をキーワードに、学生が各分野のプロフェッショナルと連携しながら課題解決に挑む。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、645校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。

 

小規模だが評価できる大学ランキング2023(東京編)

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