入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング2023(関東・甲信越編 東京は除く)
写真=筑波大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「入学後、生徒を伸ばしてくれる大学(関東・甲信越編)」だ。
1位は筑波大学で83ポイント。教養教育において「専門智」と「汎用智」がバランスよく結びついた「総合智教育」を実践する同大。学士課程では入学者全員が、まず総合科目「学問への誘い」を学ぶ。この科目を要に、所属する学類・専門学群で定められた専門科目の履修を行い、専門性を掘り下げていく。また、それぞれの学問分野の入り口に立つ入門的な内容の「専門導入科目」を多数用意し、9学群・23学類のすべての分野の学びを履修することができる。2023年からチュートリアル教育を導入し、教員やTA(ティーチング・アシスタント)が学生一人ひとりに寄り添い、自発的で学際的な学びの環境を提供。学生のやりたいことを把握しながら、議論を重ねることで専門的な指導を行う。
2位は千葉工業大学で37ポイント。創立から80年以上、私立の工業大学としては日本で最も長い歴史を持つ同大は、2024年4月に「情報変革学部」と「未来変革科学部」を新設する。既存の「工学部」「想像工学部」「先進工学部」と合わせて、5学部17学科の多彩な学びを提供し、新しい時代の理工系人材を育成する。また、4年間を通して体型的に学べる全学共通の「教養教育科目」は、「人間力養成」「情報リテラシー」「人間・社会・自然の理解」「国際理解」「コミュニケーションスキル」「教養特別科目」「総合」の各分野から1科目ずつ履修。4年間の専門的な学習・研究と並行して学ぶことで、建学の精神に掲げられた「世界文化に技術で貢献する」ために必要な人間力を養う。
3位は千葉大学で28ポイント。4位は信州大学で20ポイント。5位は茨城大学で15ポイント。
6位は千葉商科大学で14ポイント。1928年の創立以来、社会で役立つ実学教育を掲げ、問題発見・解決を重視したアクティブラーニング型の教育を実践してきた。中でも「CUC全学共通プログラム」では、学部や学年の枠を越えた学生が協働し、2019年度には「CUC100ワイン・プロジェクト」が始動。千葉県市川市産の大学オリジナルワインの醸造を目指すプロジェクトで、2023年2月には完成したオリジナルワイン第1弾の完成披露会を開催した。2022年度からは総務・広報・栽培に加えて養蜂局が発足し、蜂蜜を生かした新商品の開発と販売を行っている。こうしたプロジェクトを通して、さまざまな知識やスキルを持つ学生と出会い、新たな視点や発見を得ながら自己の可能性を広げることができる。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、645校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
学校名の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。