面倒見が良い大学ランキング2022(九州編)
写真=福岡工業大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「面倒見が良い大学ランキング(九州編)」だ。
1位は福岡工業大学で71ポイント。同大では、国内トップクラスのDXの取り組みを通じた教育と、入学前から卒業後まで学生一人ひとりに寄り添ったサポート環境を整えている。入試・学修・就職・進学など、入学から卒業までの各種データを管理。デジタル化の先のデータ活用による教育改革を進め、その可視化・分析による教育改善を実践している。例えば、学修データから学生の問題を予見し、職員が個別指導や面談に生かすことで留年や退学を未然に防いでいる。また、キャリア支援においては、学生が希望する就職先の内定を得られるよう、教職員が学生一人ひとりに合わせたサポートを提供。学科専属の相談員が学生の強みや個性を見極めながら個別指導を行っている。
2位は九州工業大学で25ポイント。同大は、建学の精神「技術に堪能なる士君子」の養成に基づき、110余年にわたり技術者教育と研究活動を実践してきた。キャンパスには、旧体育館をリノベーションした学生と企業などが交流する場「GUMLABO(ジムラボ)」や、最先端のICTを駆使した「無人店舗」、「ローカル5G/Beyond5G実証環境」などを整備。学生が未来を身近に感じることで柔軟な発想を引き出せる環境を構築している。また、海外の大学で長期的な研究を行う留学を推進し、学生が自主的にロボコン出場やアプリ開発、人工衛星の開発などを行う活動「学生プロジェクト」に最大200万円の活動資金を支援するなど、学生成長と研究力向上をバックアップしている。
3位は九州産業大学で22ポイント。同大の教育目標である「心身ともに健全な国際的教養人」の育成のため、全学を対象とした「KSU基盤教育」を設置。「導入」「学修基礎」「キャリア」「文系、理工系、芸術系」「教養」で構成された科目群を4年間を通して学ぶことができる。「導入」では大学で学ぶための基本的な学習方法や態度、「学修基礎」では文章力や論理的思考力を、「キャリア」では自己の将来を考えて行動できる総合的な判断力を、「文系、理工系、芸術系」「教養」では幅広い教養と豊かな人間性を身につける。また、英語科目は入学後のプレイスメントテストの結果から少人数の能力別クラスに分かれて学び、アチーブメントテストで達成度を確認。その結果は次年度のクラス分けに生かされる。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、624校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。