就職に力を入れている大学ランキング2022（九州編）

ランキング 2023.05.08

写真＝福岡工業大学　合同企業セミナー

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「就職に力を入れている大学ランキング（九州編）」だ。

1位は九州工業大学で80ポイント。2位は福岡工業大学で47ポイント。福岡工業大学は、6年連続で就職率99%超、実就職率（※）は7年連続で95%超を達成した（22年3月実績）。例年、計1000社を超える企業が参加する学内合同企業説明会を年4回実施。この他、上場・大手企業を目指す学生対象の「トップアップ講座」や、東京と大阪の上場企業を招いて学内の研究・教育現場に触れてもらう「企業交流会」など、さまざまな就職支援や取り組みを行っている。21年度は全学生のうち、志望した企業に就職できた割合は97.4%で、そのうち約70%の学生が第一志望の企業に就職。また、上場企業及び大手・中堅企業への就職率は73.2%。質の高い就職の実現のため、教職員一丸で支援している。
※実就職率（％）は、就職者数÷〔卒業（修了）者数−大学院進学者数〕×100で算出。

3位は西南学院大学で12ポイント。同大のキャリアセンターでは、就職説明会、就職講座、業界対策講座として「マスコミ受験対策講座」や「公務員講座」などを開催。学生の職業観の醸成や社会人基礎力の養成等を目的とした「企業・団体との共同講座」や、企業の採用活動と直結した「集中企業セミナー」なども開催し、学生の就職活動を全面的にバックアップしている。さらに、キャリアや就職活動に関する相談・アドバイスを行う5人のキャリアアドバイザーを日替わりで配置し、就職活動を行っていく上での相談のほか、模擬面接、履歴書・エントリーシートのアドバイスまで丁寧にサポート。キャリアセンターには毎年多数の求人が寄せられ、就職者のうち約半数が大企業に就職している。

4位は九州産業大学と宮崎産業経営大学が9ポイントで並んだ。
九州産業大学は、2011年から独自のキャリア教育を展開。これは2014年度の厚生労働省「キャリア教育プログラム開発事業」に選定された。1年次生を対象にほぼ全員が履修する「キャリア形成基礎論」では、職業能力を念頭に置きながら過去30年にわたる世界と社会の変化の概要を捉え、それらに対処するための能力や考え方を育成。早期から社会の現状を把握し、意識を変えることで、就職活動への向き合い方を変え、職業人として誇りを持って生きる大切さを学ぶ。また、キャリア支援センターには、社会人としての基礎を学ぶ「マナートレーニングルーム」や個人面接の練習ができる「面接室」、説明会や面接に利用できる「オンラインブース」など、独自の設備を整え、きめ細かな支援を行っている。

宮崎産業経営大学は、自己実現の第一歩は「職場を支え、社会に貢献できる力を備えることである」という理念のもと、学生一人ひとりが実社会で存分に力を発揮できる適職を見つけられるよう指導している。就職を支援する4年一貫の必修科目として「進路研究演習（Cナビ）」を設置。希望する就職の実現のため、担当教員と就職総合支援センターが連携したきめ細かなサポートを行っている。また、公務員や教員を目指す学生には「公務員・教職特別講座：Wスクール」を開講。受講料は無料で、本格的な受験対策講座を受けることができる。さらに「学内塾：Sun18°塾」では、法律・経営・情報・会計・観光などに関するさまざまな資格取得をサポート。司法試験や税理士などの難関資格への対策も講じている。

6位は九州大学、鎮西学院大学、尚絅大学、立命館アジア太平洋大学が5ポイントで並んだ。鎮西学院大学は、教員一人当たりの学生数が5人という少人数教育が特徴。全学生が4年間ゼミで学ぶ「全ゼミ制」を通じて、学生一人ひとりの希望する進路に合わせた学習計画を作成。目標達成への評価・指導を行っている。また、4年間を通じた体験学習をカリキュラムの中心に据え、ボランティア活動や海外体験、まちづくりや福祉の現場実習、インターンシップまで、社会人としての必要なマナーやスキルを身につける。個別の就職支援においては、学生一人ひとりに合わせた応募書類の添削指導、面接訓練指導、模擬グループディスカッションなどを通して、就職活動をサポート。既卒者や就職留年者に対しても、ハローワーク等と連携して、就職相談や求人情報の提供、書類・面接指導を実施している。