グローバル教育に力を入れている大学ランキング2022(全国編)
写真提供=国際教養大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「グローバル教育に力を入れている大学ランキング(全国編)」だ。
1位は国際教養大学で588ポイント。同大ではすべての授業を「英語で」学ぶ。英語を学ぶのではなく、英語で学び、英語で考える力を磨く。開学から少人数教育を徹底し、1クラスあたりの受講者数は平均16名。教員と学生、学生同士の対話を通して、自ら考え、自分の意見を主張できる力を高めていく。外国人教員の割合は58%(2022年9月1日時点)、留学生の割合は4人に1人と、グローバルな環境で学べるだけでなく、提携する51カ国・地域にある201大学(2022年9月1日時点)での1年間の留学が必須。留学も少人数にこだわり、学生一人ひとりが現地の学生たちと多様な価値観に触れながら学び、新たな理解を得て自国や自分自身を見つめ直し、成長することを重視している。
2位は国際基督教大学で283ポイント。同大は1953年の開学以来、少人数での「リベラルアーツ教育」を実践。日本語と英語のバイリンガリズムを基本とし、日英両語による国際性を重視した教育を行っている。学部生の10人に1人、専任教員の3人に1人が外国籍であり、大学構内に設けられた学生寮では、海外からの留学生を含む学生がともに生活している。また、世界28カ国・地域、81大学と交換留学協定を結んでおり、留学先で取得した単位は審査により認定されることで4年間での卒業も可能。このほか、6週間の「海外英語研修プログラム」や夏休みを利用した「短期留学プログラム」、現地のNGOや公的機関で活動する「国際サービス・ラーニング」などがあり、全ての留学制度を含めると37カ国・地域への留学が可能だ。
3位は立命館アジア太平洋大学で234ポイント。同大は学生の2人に1人が留学生。学生の約半数が世界約102カ国・地域から、教員の約半数が世界23カ国・地域から集まり、キャンパスは多様な言語や文化、価値観がぶつかり合う環境となっている。また、日本語と英語の二言語で授業を開講する「日英二言語教育」を導入し、日本語基準で入学した学生も卒業までに英語で学ぶ科目を20単位以上修得する必要があるため、4年間で国際社会で通用するレベルにまで語学力を磨くことができる。さらに、複数の海外留学プログラムを用意し、短期から長期まで、異文化体験や語学力向上、インターンシップ、現地調査、交換留学など、それぞれの学修計画に合わせたプログラムを選択することができる。
<表の見方>
-
全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、624校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。