入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング2022(全国編)
写真=金沢工業大学
多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「入学後、生徒を伸ばしてくれる大学ランキング(全国編)」だ。
1位は東北大学で313ポイント。2位は東京大学で160ポイント。3位は金沢工業大学で148ポイント。金沢工業大学は、短期間で技術革新が起こる変化の激しい社会で活躍できる人材を育てるため、「社会実装型の教育・研究」に力を入れている。そのうち教育面で中心的な役割を担うのが、企業や地域社会を巻き込んだ「共創教育」だ。多くの学生が異分野連携のもとで研究に取り組み、大学全体では約250のプロジェクトが動いている。必修科目で学んだAI、IoT、データサイエンスや各学科の専門知識を実装してみることを通して、学生は5年後、10年後の社会でイノベーションを起こせる「自ら考え行動する技術者」へと成長していく。同大が位置する金沢近郊には、地域社会と長い時間をかけて築き上げた社会実装フィールドがあり、社会人や地域の人々と協働する中で、研究室での実験とは全く異なる視点を得ることができる。
4位は東京理科大学で142ポイント。同大が掲げる「実力主義」という言葉は、これまで「真に実力を身につけた学生だけが卒業できる」と解釈されてきたが、2021年に「未来を拓く実力」と再定義された。新実力主義は、「幅広い教養と正しい倫理観を備え、世界の発展・持続に率先して貢献するノブレスオブリージュ(持てる者の義務)の精神」「高い専門性と、論理的思考力に基づく科学的思考力」「独自の視点で物事を捉え、柔軟な思考によって新しい学問領域やイノベーションを創出する力」「多様な人々と積極的に交わり、専門分野の壁を越えて共創できる力」で構成される。また、デジタル化時代に求められる21世紀型スキルを活用できる人材を育成するため、教育のDX化を推進。個別最適化した教育を実現するための新たな教育手法の開発や、デジタル学習環境の整備・増強、Society5.0に対応する人材育成など、時代の変化に合わせた教育改革を実施している。
<表の見方>
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全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、624校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。