大学入学共通テストの平均点(中間集計)発表
数学の平均点が大きく上昇、国語と英語は昨年並み

入試 小松 栄美
大学入学共通テストの平均点(中間集計)発表 数学の平均点が大きく上昇、国語と英語は昨年並み

大学入試センターから1月16日・17日に行われた大学入学共通テストの平均点(中間集計)が発表された。

主要19科目(英語〈リーディング、リスニング〉、数学Ⅰ・数学A、数学Ⅱ・数学B、世界史B、日本史B、地理B、現代社会、倫理、政治・経済、「倫理、政治・経済」、理科①〈基礎理科〉、理科②〈専門理科〉の物理・化学・生物)を昨年同時期の平均点と比較すると、半数の科目が昨年よりアップした。

難化すると予想されていたが、中間集計で国語、数学、英語の平均点が約6割だったほか、5割を下回る科目はなく、センター試験とほぼ変わらない平均点となった。

教科・科目別に見ていこう。

英語の「リーディング」は、科目名が「筆記」から「リーディング」に変わり、配点が200点から100点になり、「発音・アクセント・語句整序など」が単独では出題されないなどの変更があった。平均点は60.35点で昨年より0.90点アップした。「リスニング」は、配点が50点から100点へ。問題数が増え、第3問~第6問は音声が1回のみになり、難化した。平均点は57.23点、1.41点ダウン。*いずれも昨年の点数を100点満点に換算して算出

国語は、58.02点(100点満点に換算)。0.26点ダウンで昨年並みだ。

数学は、数学Ⅰ・数学Aが59.20点で、5.95点アップした。数学Ⅱ・数学Bは62.85点で、昨年より11.27点アップ。Ⅱ・Bの平均点が6割を超えるのは、現行の学習指導要領になってから初めてのことだ。

地理歴史は、世界史Bが65.79点で0.69点アップ、日本史Bが66.06点で1.16点ダウン、地理Bは62.52点で5.42点ダウン。

公民は、倫理が71.76点で6.53点アップ、「倫理、政治・経済」が69.18点で2.79点アップ。現代社会は54.34点で4.72点ダウン、政治・経済も51.32点で4.94点ダウン。

理科は理科①(50点満点)の物理基礎が38.12点で3.80点アップ、地学基礎が34.71点で6.65点アップ、化学基礎が25.60点で3.39点ダウン、生物基礎が30.17点で2.48点ダウン。

専門理科の理科②は物理が58.89点で2.75点ダウン、化学が52.80点で3.43点ダウン。生物は、73.14点、昨年より14.45点アップした。

公民の倫理と政治・経済、理科②の生物と化学で20点以上の点差があり、得点調整が行われる可能性がでてきた。実施の有無は1月22日に大学入試センターのホームページで公表される。

1月30日・31日に行われる試験の中間発表は2月3日、平均点の最終発表は2月18日の予定だ。