甲南女子大学が来年1月24日に「阪神・淡路大震災25周年メモリアル 震災復興チャリティーイベント いのり~映画・舞・音楽による“鎮魂”と“再生”~」を開催
甲南女子大学(神戸市東灘区)は、阪神・淡路大震災から25年の節目を迎え2020年の1月24日(金)に、復興支援活動としてチャリティーイベントを実施する。当日は、第1部で同大卒業生の中北富代監督による映画『海の日曜日』の上映と、中北監督と池谷薫氏(同大文学部メディア表現学科教授・映画監督)による対談を行い、第2部では日本舞踏家の古澤侑峯氏による舞と、胡琴類を中心とした音楽ユニット「Xeno Quartet」の演奏を実施。入場は無料とし、来場者からの募金を「あしなが東日本大震災遺児支援募金」に寄付する。要事前申し込み。
■1995年1月17日に発生し、甚大な被害をもたらした阪神・淡路大震災から、まもなく25年の月日が経とうとしている。被災地は想像を絶する悲しみに包まれ、甲南女子大学でも犠牲となった1名の学生が志なかばで未来への夢を絶たれた。さらに、2021年には東日本大震災から10年の節目を迎える。
■ふたつの震災を決して忘れてはならないという思いを込めて、このたび甲南女子大学は同窓生らによる「鎮魂」と「再生」を謳うチャリティーイベントを開催。
■入場料は無料とし、学生ボランティアが来場者から募った募金の全額を「あしなが東日本大震災遺児支援募金」に寄付する。なお、同大では2012年から東日本大震災の復興支援コンサートを継続して実施しており、これまでに延べ1万4000人を超える参加者から665万4518円を集めている。
■2020年に創立100周年を迎える甲南女子学園は、記念すべき年の幕開けを、これまで学園を支えてきた人々とともに祈りを捧げることから始める。
- ■阪神・淡路大震災25周年メモリアル 震災復興チャリティーイベント 「いのり~映画・舞・音楽による“鎮魂”と“再生”~」
- 【日 時】 2020年1月24日(金) 13:00開演~16:10終了予定(12:30開場)
【会 場】 甲南女子大学 芦原講堂
【定 員】 1700名(1月17日締切/先着順)
【入 場】 無料
【総合プロデューサー】 映画監督・甲南女子大学教授 池谷薫
【内 容】
■第1部 12:30開場 13:00上映
・映画『海の日曜日』上映
・上映後、中北富代監督と池谷薫教授(甲南女子大学メディア表現学科)によるトークを実施。
■第2部 14:50開始 16:10終了予定
・舞:「鎮魂の舞」「源氏舞奉納」 / 古澤侑峯
・音楽:「風紋」ほか / Xeno Quartet
※会場にて学生ボランティアスタッフが募金活動を実施。
募金は、あしなが育英会「あしなが東日本大震災遺児支援募金」に全額寄付。
【申込】 事前申込制 ※先着順。申込期間を過ぎた場合は直接お問い合わせください。
■申込締切
1月17日(金)17時まで
・下記URLから大学ホームページよりお申し込み
【URL】 http://www.konan-wu.ac.jp/contribution/social_action/contribution/apply.php
※未就学児入場不可。
※お体の不自由な方は、お席をご用意いたしますので、事前にご連絡ください。
■主催
甲南女子大学 対外協力センター 社会貢献課 (〒658-0001神戸市東灘区森北町6-2-23)
○映画『海の日曜日』
【監 督】 中北富代
1975年、甲南女子大学文学部英文科卒業。「第39回『地方の時代』映像祭2019」市民・学生・自治体部門で優秀賞受賞。
【制 作】元町プロダクション(元町映画館を拠点とするアマチュアの映像制作サークル)
【内 容】
私(中北富代)は、阪神・淡路大震災で当時14歳の長女・百合を亡くした。建築家の夫・幸は震災を機に大手の建築事務所を辞めて独立。自然との共生を図る自宅の再建が夫婦の復興の第一歩となった。ある日、映画『先祖になる』(池谷薫監督)に感動した私は、夫の幸を主人公の佐藤直志に会わせたいと思い立つ。東日本大震災の津波で息子を亡くしながらも、みずから森で木を伐り自宅を再建した直志の姿が夫の幸に重なり合ったからだ。こうして映画づくりがはじまり陸前高田に向かった私だが・・・。人は悲しみをどう乗り越えることができるのか。つらい記憶と向き合う、24年間の夫婦の物語。
○古澤侑峯
地歌舞古澤流宗家二代目家元。甲南女子大学同窓。「地歌舞」を継承しつつ姫路城に伝わる「御殿舞」も修め、古典作品の発展と普及に努めている。他ジャンルとの融合を図る実験的な活動も重ね、カーネギーホール、イタリア・ベッキオ宮殿、ベルサイユのトリアノンパレスなどで公演。グリーンリボン新人賞、大阪芸術祭賞、京都芸術賞など受賞多数。2001年から源氏物語に着想を得た『源氏舞』の制作を開始し、国内外で披露しながら2008年に全編を完成させた。
○Xeno Quartet(ゼノ・カルテット)
2012年結成。二胡・中胡・革胡といった音域の異なる胡琴類にパーカッションを加えた編成で、演奏技術を駆使した迫力あるアンサンブルを目指す。近年本格的に始まった胡琴重奏という流れを受け、二胡現代曲やクラシック、ロックなど新しい分野に挑戦する意欲的なグループ。2013年、第14回中国音楽コンクール特賞(第一位)及び中華人民共和国駐大阪総領事賞。2014年、第15回大阪国際音楽コンクール民族楽器部門第1位。
○池谷薫
映画監督/甲南女子大学
文学部 メディア表現学科 教授
1958年、東京生まれ。同志社大学卒業後、数多くのテレビドキュメンタリーを演出する。劇場デビュー作となった『延安の娘』(02年)は文化大革命に翻弄された父娘の再会を描き、カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー映画賞ほか多数受賞。2作目の『蟻の兵隊』(06年)は「日本軍山西省残留問題」の真相に迫り記録的なロングランヒットとなる。3作目の『先祖になる』は東日本大震災で息子をなくした木こりの老人が自宅を再建するまでを追い、ベルリン国際映画祭エキュメニカル賞特別賞、文化庁映画賞大賞を受賞。4作目の『ルンタ』(15年) は非暴力の闘いに込められたチベット人の心を描く。2008年から13年まで立教大学映像身体学科の特任教授を務め、卒業制作としてプロデュースした『ちづる』は全国規模の劇場公開を果たす。著書に『蟻の兵隊 日本兵2600人山西省残留の真相』(07年・新潮社)、『人間を撮る ドキュメンタリーがうまれる瞬間(とき)』(08年・平凡社・日本エッセイスト・クラブ賞)ほか。
・大学HP: http://www.konan-wu.ac.jp/news/detail.php?id=2697