小規模だが評価できる大学ランキング2020(女子大学編)

教育
小規模だが評価できる大学ランキング2020(女子大学編)

写真=津田塾大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「小規模だが評価できる大学(女子大学編)」だ。

1位は津田塾大学で45ポイント。創立以来、個性を重んじる少人数教育により、社会に貢献できる女性を数多く輩出してきた津田塾大学。その伝統であり特長ともいえる「一人ひとりに目の行き届く教育体制」が、確かな基礎学力と高い専門性を育んでいる。1学年の定員 は、学芸学部が580人で総合政策学部は110人。学生と教員の距離が近く、アットホーム な雰囲気の中で学べるのも特長の一つだ。また、1年次から必修の少人数セミナーが4年間の学びの中心に据えられ、1年次は基礎的な学習を、2年次は学生自身が興味のある分野を選択し、3・4年次で専門性を深める研究を行う。同大の徹底した少人数教育は学びと研究の基幹であり、学生の主体性やコミュニケーション力を養い、深い知性と豊かな人間力をもつ「All- round Women」の育成につながっている。

2位は福岡女子大学で26ポイント。1923(大正12)年に日本初の公立女子高等教育機関として開校された同大の基本理念は「次代の女性リーダーを育成」。国際文理学部に国際教養、環境科学、食・健康の3学科、大学院には人文社会科学と人間環境科学の2つの研究科を擁する。多くの授業が少人数で行われ、教員と学生相互の十分な理解に基づく丁寧な指導が特長だ。グループディスカッションやプレゼンテーションなどを通して、主体的に問題を解決する力、情報をわかりやすく伝える力を養う。また、専任教員が学生一人ひとりをサポートする「アカデミック・アドバイザー」や、大学での学び方の基礎を身につける「ファーストイヤー・ゼミ」、学修状況を可視化できる「学修ポートフォリオ」など、学生がそれぞれの個性や希望に合った学びや進路を選択できるサポート体制を整えている。

3位は群馬県立女子大学で20ポイント。1980(昭和55)年に文学部の単科大学として誕生した同大は、東日本では唯一の公立の女子大学だ。現在は、文学部(国文学科、英米文化学科、美学美術史学科、総合教養学科)、国際コミュニケーション学部(英語コミュニケーション学科、国際ビジネス学科)と大学院を擁する大学へと発展し、2020年に開学40周年を迎えた。大学全体で少人数教育を重視し、文学部では「基礎ゼミ」、国際コミュニケーション学部では「スタディ・スキルズ」という科目で、それぞれ大学で学ぶための基礎を養う。少人数だからできる双方向でのやりとりや議論を交えた学びを通して、同じ専門を志す仲間と学ぶ楽しさや意欲を高め、卒業論文・卒業制作のための研究を深めていく。また、キャリア支援においても少人数の特性を生かし、1年次から4年次まで全学生に丁寧な指導を行っている。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


小規模だが評価できる大学ランキング2020(女子大学編)