面倒見が良い大学ランキング2020(東京編)

教育
面倒見が良い大学ランキング2020(東京編)

写真=武蔵大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「面倒見が良い大学ランキング(東京編)」だ。

1位は武蔵大学で142ポイント。徹底した少人数教育を行う「ゼミの武蔵」として知られ、11年連続で1位となった。同大のゼミナール(ゼミ)は全学部4年間必修で、1ゼミあたりの学生数は約14人。少人数ゆえ教員や他の学生との距離も近く、積極的に調べ、発表や対話をすることで、学びに対する主体性が育まれる。こうした「アクティブ・ラーニング」の代表的なスタイルであるゼミを、同大は創立時から伝統的に実践してきた。語学など他の授業もゼミ形式のものが多い。また、キャリア支援においても、ゼミ形式のグループディスカッション等を通じて、学生の主体的な進路選択を支援。キャリアカウンセラーなどの専門資格を持つ職員が10人以上常駐するなど、少人数ならではの面倒見の良さは学生支援にも生かされている。

2位は明治大学で100ポイント。2031年に創立150周年を迎える明治大学といえば、就職支援における「面倒見の良さ」では揺るぎない評価を得ているが、同大の新たな学生支援として、2020年より新設された「おゝ明治奨学金」がある。これは、学業優秀でありながら経済的に困窮している受験生を対象に、入学試験出願前に採用を内定する、返還不要の入学前予約型給費奨学金だ。給付額は授業料年額1/2相当、給付期間は4年間(毎年度継続審査あり)。地域性や経済状況を重視し、入学時および入学後の経済的負担を軽減する。コロナ禍が続く、先行き不透明な時代にあって、こうした取り組みにはますます注目が集まるだろう。

3位は80ポイントで東京理科大学。2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大により、各大学で多くの授業がオンラインで実施されたが、同大では2011年度より「LETUS」という教育支援システムを構築。収録した講義などをアップし、学外や授業時間外に学修できる環境整備にいち早く取り組んできた。さらにコロナ禍においては、リアルタイム(同期遠隔授業)やオンデマンド(非同期遠隔授業)の授業を提供する一方、実験などに関しては感染症対策を十分に講じたうえで、対面授業も実施できるようにしている。また、オンライン化による学修をサポートするための、教員・学生向けのセミナーも開催。コロナ禍にあっても学生が不利益を被ることがないよう環境を整備し、学びの質を確保している。

<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、910校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
大学名の◎は私立、※は国立、無印は公立を表す。


面倒見が良い大学ランキング2020(東京編)