2021年学部系統別実就職率ランキング(法学系)

2021年学部系統別実就職率ランキング(法学系)

写真=大阪工業大学

知財エキスパートを育成する日本唯一の学部

法学系1位は実就職率95.2%の常葉大・法学部。続いて大阪工業大・知的財産学部が実就職率93.5%で2位にランクインした。工学部、ロボティクス&デザイン工学部、情報科学部といった理系学部が中心の大阪工業大にあって、知的財産学部は法律を基礎に、経済・経営やマーケティング、科学技術など幅広い視点から知的財産について学ぶ日本唯一の学部だ。最難関国家資格の一つである「弁理士」試験合格を在学中にめざす学生のサポートが充実しているのも特徴であり、2021年3月現在、4年連続で現役学生・院生合格者を輩出している。また、多くの卒業生は知的財産の専門領域やメーカー、商社、小売、金融系の分野で活躍するほか、特許事務所や公務員への道に進む学生も増えている。

リベラルな学風のもと、豊かな人権感覚と国際的洞察力を育む

3位は実就職率92.9%の一橋大・法学部。社会科学系総合大学である同大の法学部は、法学と国際関係を二つの柱とする。法曹を志す学生のための「法曹コース」は、一橋大法科大学院と連携した一貫教育で、人権・国際・ビジネス分野に強い法曹を養成。この法曹コースを選択しない学生向けには、法律専門職や官公庁、企業への就職をめざす「法学コース」と、外交官や国際公務員、海外展開する企業などへの就職をめざす「国際関係コース」の2つのコースが用意されている。また、高い専門性を持ってジェネラリストとしてグローバルに活躍するリーダーを育成する「法学部グローバル・リーダーズ・プログラム(GLP)」も設置。8カ月以上の留学などの要件を満たせば、卒業時に修了証が授与される。

警察官・公務員を毎年多数輩出する法学系単科大学

4位は実就職率92.8%の日本文化大・法学部。同大では、豊かな人間性とリーガルマインドを養い、4年間で法を理解し活用できる人となるために、定員200人という単科大学のメリットを生かした少人数教育を展開。法律専門職をめざす「法律専門職モデル」 、刑事政策や危機管理などを学ぶ「警察官・消防官モデル」、公務員に必要な行政法や行政学などを学び行政書士の資格も取得できる「公務員モデル」、簿記や企業経営に不可欠な法律の知識を学ぶ「ビジネス関連法モデル」の4つの履修モデルを設け、学生は自らの目標に向けた学習計画のもと学んでいく。通常のカリキュラムに各職業に対応した科目を取り入れ、試験対策も充実しており、1年次から就職を視野に入れたサポートを行っている。

<表の見方>

医科・歯科の単科大等を除く全国738大学に2021年春の就職状況を調査。573大学から得た回答を基にランキングを作成した。卒業者数が80人未満の小規模な学部、通信教育学部、2部・夜間主コースのみのデータは掲載していない。
各系統は、主に学部名称により分類したため、学科構成や教育の内容が似ていても掲載していないものがある。例えば、法学科をもつ大学・学部でも学部名に「法」が付かない場合、法学系に掲載していないことがある。
実就職率(%)は、就職者数÷(卒業者数-大学院進学者数)×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。大学院への進学者数が未集計の場合、実際の数値が掲載している値より高い場合がある。
文部科学省では、就職率を「就職希望者数に占める就職者の割合」で算出することを推奨しているため、各大学が公表している就職率と異なる場合がある。ここでは文部科学省が用いる「就職率」と区別するため、「実就職率」という表記を用いた。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を示す。大学・学部名は現在の名称で掲載している場合がある。所在地は大学本部の所在地で学部の所在地と異なることがある。


2021年学部系統別実就職率ランキング(法学系)