安田理氏に聞く 今注目の学校

中高受験のエキスパート

安田理先生が選ぶ
首都圏でおすすめの学校は?

私立中高受験のエキスパート。
安田教育研究所代表の安田理先生に注目の学校を聞いた。

安田理氏に聞く 今注目の学校

大学、社会の変化に
敏感な学校を

安田理氏に聞く 今注目の学校

安田教育研究所代表
安田 理
東京都出身。早稲田大学卒業。
大手出版社にて雑誌の編集長を務めたあと、
2002年安田教育研究所を設立。

大学入試の出題内容が変わる

ご承知のように大学入学共通テストに導入予定だった英語の民間資格検定と国語・数学の記述式問題の導入は延期されることになりました。「それじゃあセンター試験のままではないか」と捉えている方が大勢いらっしゃいます。確かに形式的には変わりません。各教科内の科目の選択方法もセンター試験と同様です。作問を大学入試センターが引き続き行うことも変わりません。
が、重要な変更点が3つあります。

「思考力・表現力」を活用して解く問題を重視

センター試験でも知識の理解の質を問う問題や、「思考力・表現力」を活用して解く問題は出題されてきましたが、共通テストではこれをより「思考力・表現力」重視にしていこうとしています。
具体的な出題で考えると、社会生活や日常生活の中から課題を発見し解決方法を考える問題、資料やデータなどを基に考察する問題など、学習プロセスを意識した出題が多くなると思われます。試行調査の問題からうかがえることは、文章・図・資料などの複数の情報を提示し、必要な情報を読み取る力や、読み取った情報を比較したり組み合わせたりして、課題を解決する力を問う出題が多くなるだろうということ。「過去問」をひたすらこなす勉強スタイルから、普段の生活の中で常に考えるクセをつける方向にシフトする必要があります。

「数学Ⅰ・数学A」は70分に

国語は3問考えられていた記述式がなくなり、センター試験と同じ200点満点のマークシート式のみになり、記述式がある場合に予定していた100分から80分に戻ります。
一方「数学Ⅰ・数学A」はセンター試験より10分長い70分に。上記のような日常生活を題材にしたり、多数の資料やデータなどを基に考察したりする問題が増えます。

「リスニング」重視に

英語における変更も大きいです。センター試験では「筆記」「リスニング」が課されていましたが、「筆記」は「リーディング」に名称が改称されるとともに、配点が200点から100点に変更されます。一方、「リスニング」の配点は50点から100点に変更され、「リーディング」と同配点になります。
リーディングとリスニングの配点比率は大学により異なり、北海道大学やお茶の水女子大学、東京学芸大学などは「1:1」、東北大学や名古屋大学、京都大学、大阪大学などは「3:1」、千葉大学や筑波大学などは「4:1」、東京大学などは「7:3」となっています。
リスニングは短時間ではどうにもなりません。生活の中でスピーキングとともに身に着けることを意識してください。また、センター試験で出題されていた、発音、アクセント、語句整序などを単独で問う出題はなくなります。
学校としてこうした大学入試の変化に敏感であることが大事です。

「先」を読んでいる学校か

今回の新型コロナでは病気に国境がないことを痛感させられました。今回発見したことの1つが、「日本の医療は世界一」だと思っていたことがそうではなかったことです。
また学校教育でいえば、休校の長期化で、オンライン授業や双方向への対応を求められていますが、解決手段のZoomやSlack、 Google class room‚Dropboxなどほとんどが海外発のもので、それらを使わざるを得ないのが現実です。
今や世界は日本の先を行っています。学校の中には外海を知らない「井の中の蛙」的なところが多数あります。わが子はこれまで経験したことのない激動の時代を生きるわけですから、社会、世界がどう変化しているのか、きちんと意識して教育を行っている学校を選ぶことが必要ではないでしょうか。