大学学部学科選び入門
法学・政治学 系統〜法学部など〜

大学選び入門
大学学部学科選び入門 法学・政治学 系統〜法学部など〜

この系統は多くの法曹(弁護士・検察官・裁判官)や公務員を輩出する学部・学科として定評があります。学部で培ったリーガルマインド(法的な考え方)を一般企業で生かしたい人にもお勧めです。

法学と政治学を学ぶ法学部

ここでは、法学部で学べる法学と政治学について説明します。

法学分野では日常生活の中で起こるさまざまな出来事や問題に対して、法学的な視点から公正かつ公平に判断するスキルを磨きます。カリキュラムは講義と演習科目で構成されています。六法(憲法・民法・刑法・商法・民事訴訟法・刑事訴訟法)を基礎に、法令の内容や判例を学習し、社会環境や制度について、理解していきます。

抽象的に書かれている法律の条文をさまざまな問題に生かしていくには、条文の具体的な解釈が必要です。そのため、演習科目やゼミナールで法的なものの考え方や処理の仕方を身につけ、一つの問題に対して複数の解決方法を導き出す、多面的な思考力を養います。

政治学では社会の基本的な枠組みを決める政治プロセスと、社会のさまざまな状況を把握・分析する力を養います。政治哲学や思想、政治史、行政学、国際政治学など、身近な問題から地球規模の問題まで幅広く学びます。行政に関する科目をベースに、社会学や国際関係学など多彩な関連科目も履修します。

法学部の卒業生は他学部に比べて法科大学院進学者や公務員希望者が多くみられます。法律の専門家をめざす司法コース、公務員をめざす行政コース、企業法務を担う人材を育成する企業関係法コースなど、将来の目標に合わせてコースや専攻を設置している大学もあります。

法曹コースの運用

2004年4月から始まった法科大学院は19年目を迎えました。ピーク時には7万2800人もいた志願者数は大幅に減少し、近年は多くの法科大学院が定員を割っています。創立当初、74校あった法科大学院は、11年度以降、減少に転じており、22年度に学生を募集したのは35校。半分以下になりました。こうしたなか、法科大学院へのてこ入れを図るため、新たに「法曹コース」が設置されました。

法曹の養成に特化した法科大学院には法学既修者を対象とした2年コースと、法学未修者対象の3年コースがあります。20年度より開始した法曹コースの学生は、3年で大学を卒業し、法科大学院の「法学既修者コース」(2年間)に進学。また、一定の要件を満たした希望者は、23年から法科大学院在学中に司法試験を受験することが可能となります。法学未修者が司法試験を受験するには、法科大学院に3年通うか、司法試験予備試験に合格する必要があります。

少人数の学びで、一人ひとりの「やる気」を引き出す法学教育ー中央大学法学部

大学学部学科選び入門 法学・政治学 系統〜法学部など〜
写真=茗荷谷キャンパス外観イメージ

中央大学法学部は、前身である「英吉利法律学校」の創立以来、130年以上の歴史と伝統を持つ学部です。法曹界をはじめ、官界、政界、実業界などに多数の卒業生を輩出しています。

現在は、法律学科・国際企業関係法学科・政治学科の3学科体制で、社会の問題解決に必要な論理的思考力と公共精神を身につけるべく法学教育を行っています。法を通じて社会を見る目を養う法律学科、法律と経済をグローバルに学ぶ国際企業関係法学科、ガバナンスのしくみを考察し、市民的公共空間のあり方を構想する政治学科という各学科の特色ある教育とともに、外国語習熟度別クラス編成や海外留学の支援、国際的な視野で考える科目の設置など、グローバル化に対応した教育を行っています。また、250講座以上のゼミ(演習科目)を開講。ディスカッション主体の授業で、問題発見・解決能力を磨いています。

さらに、インターンシップ科目を「国際」「行政」「NPO・NGO」「法務」の4分野で開講しています。事前教育+実習+事後指導で単位認定され、実務経験を通じてキャリアデザイン構築の契機ともなっています。

【関連記事】
人文科学系統
経済学・経営学・商学系統
社会学・社会福祉学系統
教育学系統
国際学・観光学・地域学系統
学際系統
理学・工学系統
農学・水産学・獣医学系統
医学・歯学・薬学・看護学系統
医療技術系統
家政学系統
芸術学系統
体育学系統