【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2024
グローバル教育に力を入れている中高一貫校
写真=三田国際学園中学校・高等学校
いつの時代も難しいのが学校選び。わが子にあった学校に進学させるためには、上手な志望校選びが必要だ。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、303学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。
1位の三田国際学園※は、「THINK&ACT」「INTERNATIONAL」「SCIENCE」のキーワードのもと、世界標準の教育を展開。一般生と帰国生がともに学ぶ「インターナショナルサイエンスクラス」は、日本語と英語が飛び交う環境だ。2年間で1つのテーマに取り組む「基礎ゼミナール」は特徴的なプログラムだ。帰国生が多数を占める「インターナショナルクラス」では、帰国生はAcademyグループに所属し、英語・数学・理科・社会の授業をオールイングリッシュで受ける。英語を初歩から学ぶImmersionグループも段階的にオールイングリッシュの授業に移行し、英語で思考し表現する力を養う。中学3年でターム留学または長期留学に参加でき、高校では日本とオーストラリアの2つのカリキュラムで学ぶデュアルディプロマプログラムで、同校に通学しながら海外の高校卒業資格の取得を目指す。
※2025年4月より、三田国際科学学園中学校・高等学校へ校名変更。
2位の八雲学園は、1938年創立。「グローバル教育」と「文化体験」によって、総合的な人間力を高める教育を実践し、創立85周年を迎えた2023年度から、全学年が男女共学となった。中学では、進路指導・英語教育・チューター方式・文化体験を指導の中心に据え、特色ある教育を実践。英語は授業数が3年間で26時間と多く、「レシテーションコンテスト」「英語劇」「英語祭」「スピーチコンテスト」などを通して実践的な英語を効果的に学ぶ。また、1年次からネイティブの教員のみで行う授業を週4時間設けるなど、妥協のない指導を行っている。高校では、2020年度より海外大学推薦制度(UPAA)を導入している。2024年はシェフィールド大学などに20人が合格。海外大学への進学も推進している。
3位の広尾学園は、1918年設立。2007年に男女共学となり、「次世代を担う生徒たちにふさわしい環境と機会を提供する」というミッションのもと、革新的な教育を展開している。中学・高校ともに海外名門大学への進学も可能な「インターナショナルコース」を設置。中学では、高度な英語力を持った生徒が対象の「アドバンストグループ」と、入学後に高度な英語力を身につける生徒が対象の「スタンダードグループ」に分かれて学ぶ。1日の始まりは「朝の学習」でスタート。学年ごとに、その時点で必要な学力を短時間の学習の積み重ねで身につけるプログラムだ。高校では「アドバンストグループ」のみとなり、各分野の高い専門性を持つ25人の外国人教師による授業で、国内外の名門大学合格を目指す。
4位の昌平は、英語力と国際感覚を養い、「英語の勉強は大学に合格するためだけでなく、世界へ羽ばたくために必要であること」を生徒に実感してもらうため、全教員が一丸で取り組む英語教育計画「パワー・イングリッシュ・プロジェクト」を展開。同校は国内では数少ないIB(国際バカロレア)ワールドスクールであり、中学は全生徒を対象に授業を行うMYP(ミドルイヤーズプログラム)認定校だ。高校もIBコースを設置し、DP(ディプロマ・プログラム)認定校として世界基準のカリキュラムを用意している。語学力と国際感覚を磨くオープンスペース「インターナショナル・アリーナ」にはネイティブ教員が常駐するほか、姉妹校提携を結ぶオーストラリアの2校での2週間の短期語学研修などを実施している。
5位には開智日本橋学園がランクイン。昨年の9位からの躍進だ。同校では、2022年から全コースで国際バカロレアに準拠した教育を行っている。中学1年〜高校1年は「ミドルイヤーズプログラム」、高校2年〜3年は「ディプロマプログラム」を選択でき、最終試験を経て所定の成績を収めれば、国際的に認められる大学入学資格(国際バカロレア資格)を取得することができる。中学校は、帰国子女や英語力の特に高い生徒が学ぶ「グローバル・リーディングコース」、英語を中学から本格的に学び、国内外の大学進学を目指す「ランゲージコース」、アクティブ・ラーニングを主体とした探究型・協働型の授業で日本のトップレベルの大学を目指す「リーディングコース」の3コースが用意されている。
6位の渋谷教育学園幕張は、2014年に文部科学省よりスーパーグローバルルハイスクールに指定された。同校では、国際人としての資質を養成するため、中学1年から英会話をカリキュラムに取り入れているほか、帰国生や留学生の受け入れや海外研修、留学の制度など、異文化に触れる機会も数多く設けている。また、中学3年からは放課後に「第二外国語講座」を開講し、希望者は、中国語、フランス語、スぺイン語、ドイツ語、ハングルのうち1科目を選択して受講することができる。海外大学への合格者も数多く輩出。国内大学進学者と同じレベルで海外大学への進路選択や出願などを支援するため、ネイティブの海外大学進学専門カウンセラーを中心としたサポート体制を整えている。
<表の見方>
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首都圏の学習塾にアンケートを実施し、303学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。
無印は公立、◎印は私立を表す