【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2024
最近、合格実績が伸びていると思われる中高一貫校

【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2024 最近、合格実績が伸びていると思われる中高一貫校

写真=駒込中学校・高等学校

いつの時代も難しいのが学校選び。わが子にあった学校に進学させるためには、上手な志望校選びが必要だ。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、303学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。

1位は駒込。昨年の4位からトップに躍り出た。仏教的情操教育を基盤に、グローバル教育やICT教育などを推進する同校は、中高ともにタブレット端末を用いた授業により、多角的な学習を行っている。また、教員が指導する放課後の特別講習や補習、夏期講習を含め、学習面を校内で完結させるシステムを構築している。高校は、多様化するグローバルな時代に活躍できる人を育成する「国際教養コース」、埼玉大学STEM教育研究センターと提携し、身近な課題を科学的な観点から探究する「理系先進コース」、国公立やGMARCH以上の難関私大、芸術系など多彩な進学をフォローする「特S・Sコース」の3コース制。2024年春の合格実績は、国公立大学が26人、早慶上理ICUが70人、GMARCHが256人だった。

2位には京華と安田学園が並んだ。

京華は昨年9位から一気にランクアップ、安田学園も昨年の8位からの躍進だ。

京華は、「面倒見が良い」「生徒や保護者の満足度が高い」の2つのランキングでも1位を獲得。127年の歴史を持つ男子校だ。中学校は「特別選抜クラス」と「中高一貫クラス」の2コース制。いずれのコースも2年生まで先取りをせず、徹底して基礎を固めることを重視している。高校は「進学コース」「特進コース」「S特進コース」の3コース制。「S特進コース」は、文系・理系双方の難関国公立大学に対応する柔軟なカリキュラムを採用し、豊富な選択授業と「受験対策講座」で「学校完結型受験指導」を展開。東大をはじめとする難関国公立大学合格を目指す。2024年春の合格実績は、国公立大学が8人、早慶上理が10人、GMARCHが69人、成成明学獨國武が83人だった。

安田学園は1923年創設。2014年より男女共学となった。中学1年〜高校2年の2学期までは、「学び力伸長システム」により、自学力(=基礎学力・自ら考え学ぶ力)を伸ばす。年5回の定期考査前の1週間を「独習ウィーク」とし、試験に向けた学習計画を立て、朝と放課後の時間に実行して学習習慣を身につける。この自学力をベースに活用力・応用力を伸長し、難関大学に対応できる進学力を高めていく。高校2年の3学期以降は、大学入試に対応した現役進学力をつける「進学力伸長システム」のステージへ。志望校別に特化したさまざまな講習を実施するなど、入試直前まで生徒の力を最大限に伸ばしている。2024年春の合格実績は、国公立大が57人、早慶上理ICUが117人、GMARCHが277人だった。

4位の洗足学園は、謙虚にして慈愛に満ちた心をもち、社会に奉仕貢献できる人材を育てる「謙愛」を建学の精神に、100年にわたり独自の教育を行ってきた。同校では、6年間を3期に分け、中学2年〜高校2年の第2期を中心に据えたカリキュラムを展開。社会で活躍するために必要な「高い学力」「豊かな感性」「コミュニケーション能力」「広い視野」を養うとともに、英語や情報処理、プレゼンテーションなどのグローバル社会に不可欠なスキルを身につける。特徴的なカリキュラムとして、高校3年までの「全員数学必修体制」がある。物事を論理的・科学的に捉え、説明できる力を養うものとして、数学を重視している。2024年春の合格実績は、国公立大が84人、早慶上理が355人、MARCHが415人だった。

5位の広尾学園は、2007年の共学化にともなう学校改革に続き、2012年からは教育環境の整備と教育活動の高度化を推進。「次世代を担う生徒たちにふさわしい環境と機会を提供する」というミッションのもと、英語教育、サイエンス教育、ICT活用、人間教育において、特色ある教育を展開している。中学、高校ともに「本科」「インターナショナル」「医進・サイエンス」の3コース制で、さまざまな学習プログラムは、生徒たちが自らの意志で確かな学力を身につけていくことや、部活や学園行事と勉強を両立することを通じて『自律と共生』の精神を培っていくように考えられている。2024年春の合格実績は、国公立大が79人、医学部医学科が68人、早慶上理ICUが434人、海外大学は206人だった。

6位には、大宮開成と昌平、埼玉県の2校が並んだ。

大宮開成は、1959年創立。中高一貫部と高校部があり、中高一貫部は「英数特科コース」のみに統一。土曜授業や「アドバンスト演習」「スタンダード演習」など十分な授業時数を確保し、小テストや日々の学習課題で「学力の幹」を築く。放課後質問対応や生活記録ノート、高校での綿密な進路指導など、“生徒と教員の近さ”も同校の特長だ。高校部は、東大・京大、早慶上理などへの現役合格を目指す「特進選抜先進コース」、国公立大やGMARCHなどの現役合格を目指す「特進選抜I類・II類コース」の2コース制。3年生には「入試対策講座」が開かれ、志望大学へ現役合格するための力をつける。2024年春の合格実績は、国公立大が97人。早慶上理が189人、GMARCHは489人だった。

昌平は、1979年創立。中学校は、最難関大学を目指す「Tクラス」と「一般クラス」を設置。105人を定員に、中高6年一貫のクラス編成(3〜4クラス)で学ぶ。IB(国際バカロレア)やパワー・イングリッシュ・プロジェクトなど、グローバル人材育成プログラムが特徴だ。高校は、難関国公立大学を目指す「特別進学コース」に「T特選」「特選」「特進アスリート」の3クラス、難関私立大学を目指す「選抜進学コース」に「選抜アスリート」「選抜」の2クラスを設置。2019年度からは、海外大学や国内南開大学を目指す「IB(国際バカロレア)コース」を設置し、「IB[DP]クラス」で世界基準のカリキュラムを学ぶ。2024年春の合格実績は、国公立大が78人。早慶上理が56人、GMARCHは199人だった。

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首都圏の学習塾にアンケートを実施し、303学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント…として集計した。
無印は公立、◎印は私立を表す

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