【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2023
最近、合格実績が伸びていると思われる中高一貫校

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【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2023 最近、合格実績が伸びていると思われる中高一貫校

写真=昌平中学高等学校

いつの時代も難しいのが学校選び。わが子にあった学校に進学を目指して、上手な志望校選びが必要だ。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、271学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。

1位は昌平、2位は広尾学園、3位は本郷がランクイン。4位は駒込、5位には大宮開成と渋谷教育学園幕張、洗足学園が並び、8位には安田学園が続いた。

1位の昌平は、昭和54(1979)年創立。中学校は最難関大学を目指す「Tクラス」と「一般クラス」を設置。中高6年一貫のクラス編成(3〜4クラス)で学ぶ。IB(国際バカロレア)、PEP(パワー・イングリッシュ・プロジェクト)など、グローバル人材育成プログラムを実践している。また、2024年度から定員が130名になる。高校は、最難関大学を目指す「特別進学コース」に「T特選」「特選」「特進アスリート」の3クラス、難関私立大学を目指す「選抜進学コース」に「選抜アスリート」「選抜」の2クラスを設置している。また、2019年度より海外大学を目指す「IBコース」を新設。早慶上理は81人、GMARCHは170人、国公立大学には69人が合格している。

2位の広尾学園は、大正7(1918)年創立。中学、高校ともに「本科」「インターナショナル」「医進・サイエンス」の3コース制だ。「次世代を担う生徒たちにふさわしい環境と機会を提供する」というミッションのもと、英語教育、サイエンス教育、ICT活用、人間教育において、特色ある教育を展開している。生徒の進路は難関国公私立大から海外大まで幅広い。2023年春は、東大9人、京大3人、北海道大3人、東北大3人、一橋大4人、東京工業大6人などに合格した。難関私立大は早稲田大123人、慶應義塾大86人、上智大96人、東京理科大85人で、早慶上理の合格者数は前年を大きく上回った。また、GMARCHの合格者は244人。海外大学の合格者は32人だった。

3位の本郷は、大正11(1922)年創立。2021年度から完全中高一貫校となり、6年間を通した指導で、効率的で、ゆとりがある学園生活を送れるカリキュラムを展開している。中学では学力均等クラスによる授業で、中学2年終了までに英・数・国の中学課程を終わらせる。高校では、理解度に差がつきやすい数・理・英などで習熟度別授業や少人数授業を導入するなど、きめ細かな指導を行っている。四年制大学への進学希望者はほぼ100%。国公立大学と早慶上理の合格者数(浪人を含む)は、19年416、20年453、21年494、22年453、23年507と実績をあげている。近年は国公立上位校や私立難関校への志向が一層強まり、医歯薬系の進学希望者も増えている。

4位の駒込は、天和2(1682)年に設立された勧学講院が前身。最澄上人の教え「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」を建学の精神とし、仏教的情操教育を基盤に、グローバル教育やICT教育などを展開。中高ともに主要科目は標準よりも単位数を多く設定している。タブレット端末を用いた授業展開により、多角的な学習を実現。高校は、多様化するグローバルな時代に活躍できる人を育成する「国際教養コース」、埼玉大学STEM教育研究センターと提携し、身近な課題を科学的な観点から探究する「理系先進コース」、国公立やGMARCH以上の難関私立大や芸術系大学など多彩な進学をフォローする「特S・Sコース」の3コース制だ。2023年春の合格実績は、国公立大学が40人、早慶上理が68人、GMARCHが200人だった。

5位の大宮開成は、昭和34(1959)年創立。中高一貫部と高校部があり、中高一貫部は2019年より英数特科コースのみに統一された。土曜授業や「アドバンスト演習」「スタンダード演習」など十分な授業時数を確保し、小テストや日々の学習課題で「学力の幹」を築く。高校部は東大・京大、早慶上理などへの現役合格を目指す「特進選抜先進コース」、国公立大やGMARCHなどの現役合格を目指す「特進選抜I類・II類コース」の2コース制。2023年春は、東大1人、一橋大2人、東工大1人など、難関国立大合格者は23人。国公立大全体では130人が合格。難関私立大は早稲田大84人、慶應義塾大49人、上智大39人、東京理科大127人、GMARCHの合計は891人と、全国トップの合格者数を誇る。

同じく5位の渋谷教育学園幕張は、昭和58(1983)年創立。中高6年間を3ブロックに分け、段階ごとの効果的な指導を目指している。中1・中2では1クラス約30人、少人数のきめ細かな授業を実施。高2でコース別クラス編成をとりながら大幅な科目選択を導入し、高3ではほとんどの科目が選択授業となる。中1から高3まで、すべての授業のカリキュラムがシラバスで生徒に提示され、自発的な学習意欲を喚起する工夫がされている。2023年春は、東大74人、京大12人、東工大11人、一橋大19人など、国公立大の合格者は217人。早稲田大は235人、慶応大は138人、上智大は70人、東京理科大は145人、MARCHは合計186人が合格するなど、高い実績を保っている。

8位の安田学園は、大正12(1923)年創立。「実業界の有用な人材の育成は社会発展の基礎 である」という創立者の信念のもと、自ら考え学ぶ力を伸ばす授業と、課題を追究する教科外学習により、創造的学力を形成する「自学創造」の教育を実践している。中学は、東大など最難関国立大学を目指す「先進コース」を設置。高校からの入学生は、グローバルな探究力を育て東大などの最難関国立大を目指す「S特コース」、自ら学ぶ力を育て難関国公立大・早慶上理を目指す「特進コース」の2コースに分かれて学ぶ。2023年春は、東大1人や東工大2人など国公立大が41人、早慶上理が133人、GMARCHが217人。毎年、着実に合格者実績を伸ばしている。

<表の見方>

首都圏の学習塾にアンケートを実施し、271学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。
無印は公立、◎印は私立を表す

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