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【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2023
面倒見が良い中高一貫校

ランキング 2023.12.01

写真＝京華中学校・高等学校

いつの時代も難しいのが学校選び。わが子にあった学校に進学させるために、上手な志望校選びが必要だ。そこで役立てたいのがエキスパートの意見だ。首都圏の学習塾にアンケートを実施し、271学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。

1位は14年連続で京華だ。2位は駒込、3位には常総学院と土浦日本大中教、桜丘の3校が並んだ。

1位の京華は、2022年に創立125周年を迎えた伝統ある男子校だ。建学の理念に「英才教育」を掲げ、中高一貫の利点を生かした計画的・効率的なカリキュラムにより、一人ひとりの能力を最大限に伸ばす教育を展開している。中学校は「特別選抜クラス」と「中高一貫クラス」の2クラス制。いずれも2年生まで先取りをせず、基礎力の徹底を主眼として、特に数学と英語は週1時間、1クラス2分割の習熟度別授業を行っている。また、日常的に教師と生徒のコミュニケーションが密に図られ、アットホームな雰囲気があるのも同校の特長だ。エゴグラム（性格診断テスト）を活用したグループコミュニケーション学習や職業体験など、創造性に富んだ授業を通した豊かな人格の形成にも力を入れている。

2位の駒込は、1682年設立の勧学講院が前身。340年の歴史を誇る共学校だ。最澄上人の教えである「一隅を照らす」を教育理念に、仏教的情操教育を展開している。「一隅を照らす」は、人間にとって一番尊いものは金銭ではなく、「その人が置かれたその場にあって、ひたむきな向上心をもって全力を尽くす人こそ国や社会の宝である」ということを意味している。中学では基礎学力の定着と応用力の充実を図り、高校では希望する大学への進学に向け、高い学力を身につける。中高ともに主要科目は標準よりも単位を多く設定し、タブレット端末を用いた授業展開により、多角的な学習を実現。また、教員の指導による放課後の特別講習や補習、夏期講習を含め、学習面を校内で完結させるシステムを構築している。さらに、職業を聞く会や大学の学部学科説明会など、主体的に進路を決めるための指導や、志望大学への現役合格をサポートする環境も整えられている。

3位の常総学院は、茨城県土浦市にある中高一貫校。「社会に貢献するリーダーの育成」という教育目標のもと、特色ある教育を展開している。中学校の英語では、文法・読解の授業を週5時間、ネイティブによる少人数制英会話を週4時間実施し、4技能をバランスよく育む。探究フィールド活動では、医学・科学・人文の3つのフィールドに分かれ、キャリアアップ講座や校外学習などを通して、進路や社会への興味・関心を深める。また、規則正しい生活習慣の確立をめざす同校では、昼食は完全給食制で、月曜から土曜まで栄養士がバランスを考えた献立を用意。3万冊の蔵書を備えた図書館は、朝7時半から夜7時45分まで利用できる。

同じく3位の土浦日本大中教は、2007年に茨城県初の中等教育学校として開校。一貫教育のメリットを生かし、6年を2年ごと3ターム（Foundation Term〈1・2年〉/Academic Term〈3・4年〉/Bridging Term〈5・6年〉）に分けた教育を展開している。1年次に校長が指導する対話型の授業「グローバル・エシックス」では、解があるかわからない身近な問題に対し、自分や仲間の意見を通して、多様な意見があること、少数派を尊重しなくてはならないことを学び、多様性の理解や思考力、リテラシーを育成する。各タームの到達目標とリンクした国内研修・海外研修、教科学習、総合学習では、「調査→分析→整理→理解」を進める「リサーチ学習」で学習内容を定着させ、多角的な知を育んでいる。

同じく3位の桜丘は、1924年創設の稲毛和洋裁縫院が前身。「勤労と創造」の校訓のもと、99年の歴史を誇る。たゆまぬ努力（勤労）と創意・工夫（創造）で新しい自分をつくり、仲間とともに社会貢献できる人間の育成をめざす。中学では、先取りよりも基礎力の定着を重視。中学1年の英語授業では、週7時間のうち5時間をネイティブ教員が担当し、4技能をバランスよく伸ばす。英語と数学の演習授業では、習熟度別少人数クラス編成を採用。さらにAI機能を搭載した学習ソフトを活用して、一人ひとりに最適の個別トレーニングメニューを提供している。高校では2021年度にコースを再編。生徒の興味関心に対応した4コース（Super Academic〈難関選抜〉、Academic〈文理特進〉、Global Studies〈グローバル探究〉、Career Design〈キャリア探究〉）を用意している。

＜表の見方＞

首都圏の学習塾にアンケートを実施し、271学習塾の塾長、教室長から回答を得た。項目別に学校を5校連記で記入してもらい、最初の一貫校を5ポイント、次を4ポイント……として集計した。
無印は公立、◎印は私立を表す

【中学入試】学習塾が勧める中高一貫校ランキング2023　面倒見が良い中高一貫校