改革力が高い大学ランキング2022(女子大学編)

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改革力が高い大学ランキング2022(女子大学編)

写真=共立女子大学

多くの受験生が迷うのが志望校選び。そこで頼りになるのがエキスパートの意見だ。全国の進学校2000校に、進路指導教諭おすすめの大学についてアンケートを行った。各項目5校連記で大学を記入してもらい、最初の大学を5ポイント、次の大学を4ポイント…として集計しランキングを作成した。今回は「改革力が高い大学ランキング(女子大学編)」だ。

1位は奈良女子大学で29ポイント。同大は、2022年4月に日本の女子大学史上初の工学部工学科を新設した。「人と社会の必要性を考えるリベラルアーツ教育」「創造性と理工系知識を学ぶSTEAM教育」「そして多様な人々と交流する力を育てるPBL演習」をカリキュラムの中心に据え、女子大学という環境を生かしたカリキュラムを展開。「人間情報分野」と「環境デザイン分野」という2つの専門分野は、学生の興味・関心や希望するキャリア形成に合わせて入学後に選択することができる。さらに、入学定員45名、教員1名あたり学生数約3名という少人数教育を徹底。学生の意思を尊重し、一人ひとりの個性や主体性を伸ばしていく対話的指導を重視している。

2位は昭和女子大学で15ポイント。2009年の国際学部開設以来、グローバルビジネス学部の開設、テンプル大学ジャパンキャンパス移設に伴うキャンパスのグローバル化、米・中・韓・豪の5つの大学との「ダブル・ディグリー・プログラム」の構築など、グローバルを軸に先進的な改革を推進している。2022年度からは全学対象の「データサイエンス副専攻プログラム」を設置。文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」認定された。また、キャリア教育においても独自の改革を進め、2011年から「社会人メンター」制度を導入。同大の卒業生に限らず、3年以上の就業経験を持つ社会人女性たちが、就職活動やキャリア形成などに関する学生の相談に応じている。

3位はお茶の水女子大学で11ポイント。1875(明治8)年に日本初の官立女子機関「東京女子師範学校」として設立された同大は、2025年に創立150周年を迎える。2004年の法人化においては「学ぶ意欲のあるすべての女性にとって、真摯な夢の実現の場として存在する」というミッションを掲げ、女子教育の先達として道を切り拓き、優れた卒業生を数多く輩出してきた。2024年4月には、「人間環境工学科」と「文化情報工学科」の2学科を有する「共創工学部」を新設予定だ(※)。工学専門領域が連携しながら人文学・社会科学と協働することで、新しい技術やシステム、文化を創り、社会実践を通じて新たな価値を創成できる女性リーダーの育成を目指す。
※学部・学科名はいずれも仮称。令和6年度新設予定(設置申請中)

4位は共立女子大学で5ポイント。同大は2023年4月に、建築とデザインが融合した日本初の学部「建築・デザイン学部」を開設。建築分野、インテリア分野、まちづくり分野の3分野から学べる「建築コース」と、グラフィック分野、プロダクト分野の2分野から学べる「デザインコース」の2コースがある。同学部の学びの特徴は、「芸術の視点」で空間やモノをとらえる点にある。どこまでも使いやすい「ユーザビリティ」、永く使われ続ける「サステナビリティ」、多様な価値観を受け止められる「ダイバーシティ」も美しさの大切な要素とし、それらを周囲と協働しながら具現化することで課題を解決し、社会貢献できる力を身につけた人材の育成を目指している。

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<表の見方>

全国の約2000進学校を対象にアンケートを行い、624校から回答を得た。各項目ごとに5校を選んで順位をつけてもらい、1番目の大学を5ポイント、2番目を4ポイント……として集計した。
設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立を表す。

 

改革力が高い大学ランキング2022(女子大学編)


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