私立大一般選抜は志願者がやや増加
併願は共通テスト利用方式が人気か
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私立大学の一般選抜がいよいよ本格化する。1月30日までに確定数を公表した主要大学の志願状況を見ると、全体では昨年より増加傾向の志願者数となっている。共通テストを利用する方式の志願者数の増加がやや大きく、大学独自の学科試験は昨年とほぼ同数という状況だ。
24年度は現行の教育課程よる最後の入試となり、現役合格にこだわる生徒が多いとみられる。18歳人口の減少や年内入試の人気が続く中、一般選抜の志願者総数が増加しているのは、制度切り替えの前年ならではの安全志向が背景にあるからだろう。1月までの出願状況では、共通テスト利用方式での併願を選択する生徒が多く、志願者が増加したようだ。
1月末までに出願を締め切る私立大前期一般選抜の志願状況を見ていこう(昨年度志願者数との比較。原則として1月31日までに出願を締め切った方式で、大学入学共通テスト利用方式を含む。*は集計中データと昨年確定値の比較。1月31日判明分)。
首都圏の難関大は、上智大が11%増、慶應義塾大が昨年並み、早稲田大が2%減。上智大は実施する3方式すべてで増加し、その内訳は共通テスト利用方式24%増、学部学科試験・共通テスト併用方式5%増、TEAPスコア利用方式1%増と共通テストを利用する方式の増加が著しい。また、共通テストを利用する2方式の志願者数が8割以上を占めている。早稲田大も共通テストを利用する入試では3%増加した。
MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)は5校の合計で1%増。増加が大きかったのは青山学院大で7%増加した。次いで法政大*3%増、明治大*1%増。立教大、中央大はそれぞれ3%減少した。昨年減少した青山学院大、法政大で増え、昨年増加した中央大で減り、明治大は昨年並み。前年の増減が影響したとみられる。立教大は3年続けての減少となった。
このほか、首都圏で増加が目立った大学には大東文化大*41%増、専修大20%増などがある。
近畿圏では、関西学院大20%増、立命館大*5%増、同志社大*2%増、関西大6%減。関西学院大は入試改革の成果で4年連続で大きく増加した。中でも共通テスト併用日程と英数日程がそれぞれ75%増、108%増と目立って増え、両日程の併願などで受験料の減額を導入したことも人気の理由だ。
このほかには神戸女学院大*が心理、国際の2学部を新設し昨年の3倍以上となる237%増、桃山学院教育大*の45%増などの増加が目立った。