コロナ下で行われた23年度入試
私立大は共通テスト利用方式の志願者が増加

入試 小松 栄美
コロナ下で行われた23年度入試 私立大は共通テスト利用方式の志願者が増加

大学入学共通テストの志願者数は、昨年より3%少ない51万2581人。現役生の比率は85%で、昨年よりアップし、共通テスト志願者に高校既卒者が占める比率が年々下がっている。共通テストの受験者数は47万4051人(受験率93%)。コロナ感染や体調不良などで追試験を受験した人は過去最多の3445人にのぼった。

共通テストの平均点は、国語、英語、公民などでダウンし、政治・経済、理科②の生物(素点)などで過去最低となった。理科②の生物は、物理と24点の差が開き、その差が試験問題の難易差に基づくと認められたため、得点調整により化学とともに加点対象になった。一方、昨年大きくダウンした数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・Bが、それぞれ18点アップ。数学の平均点アップは、国立型の多科目受験者には追い風となったようだ。

25日から前期日程が始まる国公立大一般選抜の志願者数(確定)は、42万3180人で昨年より1%減少した。

旧七帝大の志願状況(後期を含む)は、北海道大と京都大が3%増で、ほかは名古屋大と大阪大1%減、東京大2%減、九州大5%減、東北大8%減。東北大と九州大は、前期のみではそれぞれ3%減、1%減と小さな減少だ。このほかの難関国立大では、学部を新設する一橋大が14%増、東京医科歯科大との統合を予定している東京工業大が10%増加した。国公立大の学部系統別では、医・歯が4%増、薬・看護5%増など、医療関連学部で志願者が増加した。

私立大入試は、総合型選抜(旧AO)や学校推薦型選抜など年内入試の入学者が57%(前年度)と過半数を占め、一般選抜の比率が年々下がっている。

一般選抜では、共通テスト利用方式の人気が高く、上智大、明治学院大、学習院大、駒澤大などで増加した。中でも上智大は、4教科型に加えて3教科型を導入し2倍以上に増加。受験料の併願割引を導入した拓殖大なども多数の志願者を集めた。

一般選抜各方式の合計をみると、主な大学では小幅な増減にとどまっているようだ(*は確定分の合計。集計中の方式を含まない)。

首都圏難関大は、早稲田大3%減、慶應義塾大は1%減で昨年並み、上智大は18%増。中央大*は5%増加し、青山学院大(8%減)と法政大(9%減)は減少。昨年の減少・増加の反動とみられ、過去のデータを読み込んだ志望動向となったようだ。立教大は7%減だが、共通テスト利用では5%増加した。

近畿圏の難関大は同志社大9%増、立命館大*5%増、関西大2%減、関西学院大14%増で、入試改革に積極的な関西学院大の増加が目立つ。共通テスト利用方式は4大学ともに増加した。

22日までの集計で一般選抜志願者数が10万人を超えたのは、多い順に近畿大(13万8000人)、千葉工業大(13万4753人)、明治大(10万7519人)の3校。近畿大の10年連続志願者数1位は目前だが、3大学ともに後期の出願を受付中で、人数はさらに伸びそうだ。

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