観光まちづくり学部の1期生として入学してから3年半、成長の手ごたえを日々感じています。とくに、テクノロジーを観光まちづくりに活用しようという仲野先生のゼミで学んだことは大切な財産になりました。
仲野ゼミを選んだ背景には、旅先で雨に見舞われ、アクティビティを楽しめずがっかりしたという私自身の経験があり、加えて、さまざまな理由から旅行をあきらめざるをえない方々がいらっしゃることを知りました。このように「体験したいのにできない」という課題を、VR(バーチャル・リアリティ)などの技術で解決できないかと考えたのです。
VRコンテンツの制作に必要なプログラミングは、授業と独学で習得しました。初心者でしたので苦心しましたが、エラーの解明などにはAIの力を借りて効率的に進めることができたと思います。こうしたAIの活用法や論理的思考をはじめ、もともと文系の自分にはなかったスキルを仲野先生は授けてくださいました。それらを総動員して、現在は卒業研究に取り組んでいます。テーマは、「VR観光が持つ独自の価値とは何か」です。その検証のために、今年度のオープンキャンパスでおこなわれたキャンパスツアーでは、受験生の皆さんの協力を得て「リアルなツアーのみを体験する人」と「VRとリアルをどちらも体験する人」に分けて調査を実施。結果の分析を進めていく中で、VRはリアルの代替ではなく、「目的が異なる新しい体験を提供するツール」であることが見えてきました。この調査は、多くの人の協力によって実施できたため、人を巻き込む力の重要性を学べたことも大きな収穫です。
このように、実践的に課題解決に挑む授業が観光まちづくり学部には数多くあります。学生の「やってみたい」を先生方が全力で後押ししてくださるのも特徴で、新しい学部だからこそ実現できる試みも多いと感じています。
ここで身につけた力を土台に、内定先の企業では、ITサービスを活用してお客様の多様なニーズに対して最適な提案ができるようになりたいです。ゆくゆくは、観光DXの力で地域の魅力をさらに伝える手助けがしたいと考えています。

観光まちづくり学部 4年
内田大翔さん
株式会社日立システムズ内定
観光まちづくり学部:観光を基軸に持続可能なまちづくりを考え、多様な側面から地域に貢献できる人材を育成します。現場の課題解決に取り組む演習科目、文理融合型の授業、グループワーク型の学習が主な特徴で、社会学、観光学、民俗学、歴史学、公共政策、都市計画など、多彩な専門分野の教員が集まっています。
