北の大地は期待値大!YOUは何しに北海道に?

PR 文 鈴木秀一郎
北の大地は期待値大!YOUは何しに北海道に?

多角的に検討した上で決断してほしい

全国に魅力的な大学がある中で、一部の受験生はなぜ北海道の大学を志望するのか。人それぞれといえばそれまでだが、“一般論”を探るべく、多くの人がAIとして思い浮かべるであろう「ChatGPT」に、北海道進学のメリットを聞いてみた。

質問をしたのは2025年6月13日の19時頃であるから、それまでにネット上で発信された情報をAIが集約したことになる。質問の文言は「北海道にある大学に進学することで生まれるメリットを教えてください」。ただし、一方的な意見だけを鵜呑みにしてはいけないので、「北海道にある大学に進学することによるデメリットを教えてください」とも質問。留意点として筆者の率直な思いと併せて、吹き出しの下に付記しておくので、複数の要素を総合的に検討し、どうか納得した上で北海道進学を決断してほしい。

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なお、さすがAIというべきか、「それな」と思えるポイントを丁寧に列挙してくれた。上の吹き出しは、AIの回答を文意が変わらぬように要約したものである。

意欲次第でデメリットも成長の糧になる

北海道に限らず、どんな地域でも一長一短があり、意欲次第ではせっかくのメリットを生かしきれないケースもあれば、デメリットをプラスに変えられるケースもあるだろう。北海道となると、関東や関西とは特に気候が大きく異なるが、それをデメリットや逆境だと感じるとしても、だからこそ対応力が磨かれ、北海道進学の成果を最大化する力が培われる可能性も大いにあると思うのだ。

一方で、元も子もない話かもしれないが、北海道でも沖縄でも、さらにはたとえ関東や関西の地元の大学だとしても、期待感に胸を躍らせて進学できれば、大学生活の理想的なスタートダッシュにつながるはずだ。もちろん、スロースターターだっていい。大器晩成という言葉もあるからだ。また、そもそも大学が人生のすべてではない。とはいえ、大学時代の経験が人生を豊かにしてくれるのは確かだろう。では、どこの大学でどんな経験を重ねていくのか。多くの受験生が将来的な成長を見すえた大学選びを行い、その結果が北海道進学になることを願うばかりだ。

元気いっぱいの北海道経済

ところで、昨年の「北海道特集」では、プロ野球・北海道日本ハムファイターズの本拠地であるエスコンフィールドの人気ぶりや、半導体の国産化を目指すラピダス社の進出をはじめとした活発な経済状況を紹介した一方で、ファイターズのかつての本拠地であった「札幌ドーム」について次のように紹介した。

プロ野球チームが去ったことで、経営状況が悪化したといわれています。では、どうすればこの逆境から復活を果たせるのか。(中略)北海道の大学に通う学生が“身近”な施設の経営再建策について考察を深めることは、とても意義深いと考えています。


すると、である。札幌ドームは6億円超の赤字から2024年度の収支では4300万円の黒字に転換したとのこと。公的な補助もあり、楽観視はできないようだが、大規模イベントの誘致やネーミングライツの契約などが功を奏したようで、北海道は熱い! そう感じさせてくれる嬉しいニュースだ。

また、2025年4月15日には「北海道苫小牧AIデータセンター」の起工式が開催された。これはソフトバンク社における次世代社会インフラ構想における主要拠点であり、将来的には国内最大規模の敷地面積まで拡大する見込みとのこと。昨今はスマートフォンで手軽にAI技術を活用できるようになったものの、その分急増するデータ処理と電力消費の全国分散が不可欠。関東・関西エリアに偏在しがちだったデータセンターの課題に対応するための施設がこのデータセンターであり、開業は2026年度を目指しているという。来春北海道の大学に進学すれば、社会の大きな流れを体感できるのではないだろうか。

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「勘違い野郎」でもいいんです

最後に焦点を当てたいのは、鈴木直道北海道知事だ。政治的な信条や政策の是非・賛否はさておき、鈴木氏は11年間にわたり東京都庁の職員を務め、後半は北海道の夕張市に出向した経緯がある。その後、夕張市長への立候補を決め、都庁職員としての退職を願い出た際には、当時の東京都知事だった故・石原慎太郎氏から「『お前はとんでもない勘違い野郎だ』と言われました」とのこと。ただ、石原氏は続けて、「何事も勘違いから夢が現実になる」と鈴木氏の背中を押し、見事に当時としては全国最年少の30歳で夕張市長に当選。市長として2期8年務めた後、北海道の知事選挙への出馬を決断し、これまた38歳という当時では全国最年少の知事となったのだ。鈴木氏の場合、当初は財政破綻した夕張市の再生という目的があったわけだが、“開拓者精神ここにあり”というべきか、北海道には人を魅了して引き寄せる何かがあるのだろう。

では、受験生は大学選びをどうするか。「北海道でこれを学びたい」という明確な意欲を持つ受験生もいれば、「なんとなく北海道がよさそう」といった漠然とした動機を持つ受験生もいるだろう。最初はそれでもいいのだろうし、根拠のない自信を胸に飛び込んでいったって構わない。かつての鈴木知事のように(好意的にだが)「勘違い野郎」といわれたとしても、それが勘違いではなかったと自ら証明すればいいのだ。

そのためにも、ゆくゆくは“大志”を抱いて大学生活を送ってくれることを期待したい。地元を離れて北海道進学を目指す受験生を心から応援しているし、北海道で培った力を、いつの日か北海道のため、日本のため、そして、世界のために発揮してくれることを願っている。
【参考】鈴木直道氏ホームページ https://www.naomichi-suzuki.com

北海道職員インタビュー 私が北海道を選んだ理由

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宮内絢子(みやうち あやこ)さん
出身地:栃木県宇都宮市
出身高校:栃木県立宇都宮中央女子高等学校
出身大学:帯広畜産大学
大学卒業年:平成27年度
北海道入庁年:平成28年度
現職:北海道農政部食の安全・みどりの農業推進局食品政策課主任


―本州から北海道の大学を選んだ理由を教えてください。

「農業といえば北海道」であるとの直感が、私が北海道の大学を進学先に選んだ理由でした。動物や植物と関わる仕事がしたいとぼんやり考えていた中学生の頃、庭の芝生を剥がして小さな畑を作り、か細い人参を生産して、(我が家の食卓に)出荷したことが、私の初めての農業疑似体験でした。下手なりに、育てたものを食べてもらうという体験が新鮮で、農業の仕事に興味を持ち、北海道の大学を目指すことにしました。

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冬の大学の様子

―北海道で過ごした学生生活の魅力などを教えてください。

帯広の大学に進学し、知り合いがいない状況を心細く感じながらも、第二の人生が始まるような気持ちだったことを覚えています。

学業の面では、広い大学の敷地で、実際に、ほ場を使った実習や卒業研究など、充実した環境のなかで学ぶことができました。プライベートの面では、アウトドア系と音楽系のサークルに入り、山に登ったり、自転車で旅行したり、演奏会に出たり・・気になることはやってみようというスタンスで色々と挑戦し、北海道はそれを受け入れてくれる雰囲気がありました。

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自転車で旅行しているときに撮った夕焼け、何気ない景色も絵になります

―道内での就職を決めた理由をお聞かせください。

歴史的背景もあってか、北海道はフロンティア精神や来る者拒まずの精神が強いように思います。そういった北海道の雰囲気や人が大好きになっていた私は、北海道を離れがたく、両親の理解もあり、道内での就職を選びました。広大な北海道は地域によって特色があり、せっかくなら様々な地域に住んでみたいという新たな願望が生まれ、北海道庁で農業系の行政職員として就職し、北海道内の様々な地域で働いています。

―社会人になってからの北海道での生活をお聞かせください。

勤務地は根室市からスタートし、倶知安町、そして現在の札幌市で3箇所目となります。

社会人になって自然と視点が変わるということはなく、地域に少しでも貢献できることはないか、という視点を意識することで、徐々に地域が抱える課題や様々な可能性を秘めていることに気付きます。そのためにも、土日も積極的に管内を巡り、楽しみながら地域を知ることも仕事の糧となります。地域が少しでも良い方向に進むお手伝いができるよう、勉強の日々です。

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社会人になった今も時々山を登ります(7合目で登頂気分)

―道外の受験生にメッセージをお願いします。

北海道での生活は、まさに「試される大地」という場面もありますが、周りの方の助けも得ながら、生きる力を育んでくれる場所だと思います。そして、どこに行っても食べ物が美味しい、ということも、住み続けるうえで重要なポイントだと思っています。

学生という、ある意味限定された期間をチャンスと捉え、一度きりの人生、ぜひ北海道に住んでみてはいかがでしょうか。そして北海道の魅力を全身で浴びていただければと思います!皆さんにお会いできることを楽しみにしています。

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スキー場からの景色も最高です