獨協埼玉中学高等学校は6月8日(日)、獨協大学キャンパス内で小学5・6年生を対象に、フランス語・スペイン語の体験授業を行う「語学ミニ・レッスン in 獨協大学」を開催した。当日は獨協大学のオープンキャンパスや「国際フェスティバル 草加国際村一番地」も実施されており、構内は多くの来場者で賑わいを見せた。
このイベントは今回が初の試みとなったが、受付開始時刻を過ぎると児童と保護者が次々と来場。獨協大学で学ぶことができる「世界の15言語」に触れることができる貴重な機会とあって、参加者の関心の高さがうかがえた。会場には獨協埼玉の在校生が制作したポスターも展示された。中学校生徒会による学校紹介ポスターは、実際の学校生活の様子がよく伝わる内容で、来場者の目を引いていた。さらに、フランス語圏・スペイン語圏の魅力を紹介するポスターも展示されており、これらは生徒が立候補して制作したという。生徒たちは、それぞれの国の建造物や食文化などを自主的に調査し、見応えのある掲示物としてまとめていた。受付後、ポスターに見入る参加者の姿も多く見られた。
授業は、児童が前方、保護者が後方に座る形式で行われた。開始時刻になると、獨協埼玉の教員による英語やドイツ語での挨拶に続き、獨協大学前沢浩子学長の歓迎の言葉があった。児童に「英語以外で知っている言語はありますか?」と問いかける場面では、さまざまな言語があがり、盛り上がりを見せた。
獨協大学 前沢浩子学長
授業は参加者を2グループに分け、フランス語とスペイン語を交互に体験する形式で行われた。講師は獨協大学の田中善英教授と二宮哲教授。自己紹介や数字の数え方などを実際に声に出して発音しながら進められ、積極的に発言する児童の姿も目立ち、教室内は終始活気にあふれていた。数字や単語をスクリーンに投影したり、フランス語圏・スペイン語圏の地図も映し出されたりするなど、視覚的にも理解しやすい工夫がなされていた。単なる言語学習にとどまらず、それぞれの国の文化に触れる内容も盛り込まれており、児童たちの興味を引く要素が随所に見られた。
獨協大学 外国語学部 田中善英教授
獨協大学 国際教養学部 二宮哲教授
小学生を対象に、英語ではなくフランス語やスペイン語で授業を開催したのは、どのような意図があったのだろうか。獨協埼玉の先生に話をうかがうと、「小学校で英語の授業が導入されていることもあり、英語以外の世界のことばにも関心を持ってほしい」という思いがあったという。また、中高と獨協大学との連携を通じて、「語学の獨協」としての特色を体感してもらいたいという狙いもある。来年度以降も同様のイベントを継続的に開催する方向で検討しており、言語を通じて、世界を知ることの楽しさを、少しでも多くの児童・保護者に伝えていきたいと考えている。
獨協埼玉では大学との連携教育にも注力している。高校3年次に設置される「獨協コース」は、獨協大学への進学を前提としたクラスで、受験にとらわれない教養教育を重視している。ディスカッションやプレゼンテーションを軸にしたアウトプット中心の授業構成で、指定図書30冊の読書記録や、大学教員の指導のもとで16,000字以上の論文作成など、学習内容は大学生レベルの高度なものだ。獨協コースの詳細は以下のページを参照されたい。過去の論文題目も掲載されており、非常に水準の高い課題に挑んでいることが確認できる。
獨協コース|獨協埼玉中学高等学校 (dokkyo-saitama.ed.jp)
獨協コース以外のコースでも、獨協大学への進学は単願推薦・併願推薦の制度を通じて可能となっている。なかでも特徴的なのは併願推薦で、これは獨協大学に推薦合格した上で、他大学の受験も可能とする制度だ。国立大学や難関私立大学を志望する生徒も多く、一般受験でのチャレンジを考えている生徒から好評を得ている。なお併願推薦は単願推薦よりも推薦基準が厳しくなる。今回は獨協大学への推薦制度を中心に紹介したが、獨協埼玉には獨協医科大学への内部推薦制度も設けられている。医学部進学を志す生徒は、こちらの制度も進路選択の一つとして検討してみてはいかがだろうか。
中学校イベント予定 イベントカレンダー|獨協埼玉中学高等学校
高等学校イベント予定 イベントカレンダー|獨協埼玉中学高等学校
今回の会場である獨協大学は、外国語教育に定評があり、「語学の獨協」として長年の歴史を誇る大学である。外国語学部のほか、国際教養・経済・法などの学部を有し、語学を基盤とした幅広い教育を展開している。
天野貞祐記念館
国際交流フェスティバル 草加国際村一番地