生徒のモチベーションを高めること、「スチューデントベース」であることが教育の根幹―青稜中学校・高等学校

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生徒のモチベーションを高めること、「スチューデントベース」であることが教育の根幹―青稜中学校・高等学校

大学通信では毎年、首都圏の学習塾の関係者にアンケートを実施。長年、多くの学校を見てきたエキスパートならではの視点で私立中の特色や教育力、大学合格実績などを評価し、ランキングにしている。

2023年の同調査では、青稜中学校・高等学校が「ICT教育に力を入れている」第12位、「入学時の偏差値に比べ、大学合格実績が高い」第8位、「最近、大学合格実績が伸びていると思われる」第12位、「面倒見が良い」第8位、「生徒や保護者に勧めたい」第9位など、数多くの項目で上位に選ばれた。

JR大井町駅から徒歩7分、東急大井町線下神明駅から徒歩1分という利便性の良い場所にある青稜中学校・高等学校。「意志の教育」「情操の教育」「自己啓発の教育」の教育目標を通して、「主体的に生きる個の育成」を重視した教育を行っている。多くのエキスパートから評価を受けている教育とはどのようなものなのか。青田泰明校長に話を聞いた。

生徒のモチベーションを高めること、「スチューデントベース」であることが教育の根幹―青稜中学校・高等学校

オンライン授業をはじめとした、ICTの取り組み

―コロナ禍の素早い対応の頃からICT教育へ高い評価を受けていますが、どのようにお考えですか。

青田 新型コロナウイルスが流行し始めて生徒が登校できなくなったとき、本校はいち早くICTを活用したオンライン授業に切り替えました。このことが、ICT関連のランキングに選ばれたきっかけになったと思います。また、オンライン上にミーティングルームを作るなど、生徒たちが同じ空間で過ごしているような感覚を持ちながら、モチベーションを高められる取り組みも導入しました。

ICTに詳しくない教員も少なからずいましたが、オンラインを使って教育を続けなければ、生徒たちが沈んでしまうという危機感があったので、得意な教員が苦手な人をサポートする形で、一丸となって改革を進めていきました。得意な教員が先導するというより、すべての教員が有機的に行動する体制を整えたことが、結果的に学校全体のICT化につながりました。

今は対面型の授業に戻りましたが、コロナ禍の3年間で培ったICTの技術は欠かせないツールになっています。不登校の生徒などに対しては、オンライン授業やZOOMでの面談に活用しているほか、生徒同士も部活動でオンラインミーティングを行うなど、当たり前のように使いこなしています。

―ICTに強い半面、「自分で考える力」を育む自己管理の手帳など、アナログの取り組みもありますね。

青田 自己管理の手帳は、日々の生活や学習の予定を書き込むなど、学習状況の把握・改善に役立てるオリジナル手帳です。自分で考えて行動し、それを記録することで、生徒の自己管理力を高める効果があります。管理手帳をICT化することはもちろん可能ですが、これまでの経験から、自分の頭で考えたことは自分の手で書かせたほうが、より記憶に定着することが分かっているので、以前と変わらず手書きにしています。

一方、これまでの学校教育は内にこもる“ガラパゴス”的な面がありましたが、コロナ禍で、ICT技術などの外部の知識が効果的に活用できることも分かりました。10~20年先には、今では考えられないような最先端技術を教育活動に組み込んでいる可能性もあります。ただ、最先端技術がすべて教育現場で有効に活用できるとは限りません。どんな画期的なアプリも、生かせるかどうかはやってみないとわからないので、我々の経験のもとで振るいをかけるなど柔軟に対応し、良いものを取り入れていきたいと思います。

生徒のモチベーションを高め、高い目標を設定する

―「入学時の偏差値に比べ、大学合格実績が高い」第8位、「最近、大学合格実績が伸びていると思われる」第12位など、大学合格実績にも定評があります。どのような進路指導をされているのでしょうか。

青田 本校には、将来の目標を実現するために必要なことを逆算し、日々の学校生活に落とし込むロードマップ作成や、勉強する習慣を早くから身につける自学自習システム(Sラボ)など、生徒一人ひとりを伸ばしていく独自の取り組みがあります。進路指導についても、少人数での指導体制を整え、多様な講習を行うなど、きめ細やかなサポートを行っています。

何よりも大切にしているのが、生徒のモチベーションを高めること。本校では常々、「挑戦は正義」だと生徒たちに伝え、チャレンジすることを応援しています。長い人生の中では、成功も失敗も等価値で、必要なものです。その瞬間でみれば、成功か失敗かのいずれかの結果にはなりますが、とにかく一歩前に進むことが大切です。生徒自身が目標を高く設定してチャレンジできるように、我々教員が全力でサポートしています。それが、結果的に実績に結びついているのだと思います。24年度は国公立大学に52人、早稲田大・慶應義塾大・上智大・東京理科大に83人、明治大・青山学院大・立教大・中央大・法政大に335人が合格しました(24年3月25日現在大学通信調べ)。

また、進路相談に限らず、教員に様々な相談や要望をする生徒が多いことも、本校の特徴です。教員に対して、自分の希望を伝えられるのは、心理的な安心感があるということでしょう。教員と生徒の距離感が近いことは、チャレンジするマインドにも影響を与えます。それが、実力を伸ばしていく土台にもなっているのだと思います。

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生徒に寄り添う、スチューデントベースの教育活動

―教員と生徒の距離の近さも、「面倒見が良い」第8位、「生徒や保護者に勧めたい」第9位に選ばれているゆえんでしょうか。

青田 青稜が考える面倒見の良さは、生徒に寄り添うことです。どんなときも生徒の意思を尊重する「スチューデントファースト」ではなく、「スチューデントベース」が本校の方針です。生徒の立場からすればいやなことでも、絶対に必要なことはあります。ですから、生徒にとって最良なことは何なのかを常に考え、生徒をベースにした教育活動を構築しています。

ただ、生徒を外に送り出すために教育しているものの、学校の中だけが世界のすべてだと錯覚してしまうこともあります。子どもたちを外につなげるはずの場所なのに、外とつながっている感覚がないまま過ごすというのは大きな矛盾です。ですから、本校では学外の企業や組織とつながる機会を数多く用意しています。

例えば、14のゼミから好きな講座を選択して1年間課題に取り組む中2・3の合同ゼミナールでは、SDGsに取り組む企業とグループワークをする講座を設けています。この講座を通して、企業との多彩なコラボレーションプロジェクトが生まれています。学校教育において、このようなオープンイノベーションの機会はあまりありませんでしたが、必要なことだと強く感じています。また、ゼミを通して、大人がどんな仕事をしているのかを知ることは、進路選択にも大きく影響します。これらの取り組みを通じて、表現力や読解力、論理的思考力などの非認知能力も育んでもらいたいと考えています。

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―御校の教育の特色や今後の目標についてお聞かせください。

青田 英語教育や理数教育、国際理解教育など、力を入れている取り組みはたくさんありますが、それぞれに特化しているというより、特化しているものがないのが本校の売りです。私は、学校業界の無印良品になることが、理想だと考えています。あらゆる商品を取り扱っていますし、その一つひとつをみれば無印良品だとわかる。そういう学校を目指したいと考えています。

とはいえ、私立校は、他の学校がいい取り組みを行っていたら、どんどん取り入れていく傾向があるので、似たような教育になりがちです。そんな中でも、青稜らしいと思ってもらえるようなプログラムや教育を取り入れ、常に変化を続けていきたいと思います。

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生徒を惹きつける青稜の理科室

最後に校長先生の指示で今や動物園化した理科室を紹介。学校見学の最後に理科室を見ると、いきなり表情が変わり目を輝かせる生徒が沢山いるそうだ。これには小学生・中学生を問わず男女の別もない。若いうちは動物が好きな子が圧倒的に多いのだ。現在の日常では接触機会がないのでこのような時に大きな反応を示すのだろう。その効果もあってか中学入学生の約5分の1、40人が自然科学部に入部する。とはいえ当初生物に大きな関心を持っていても、後で他の分野に興味を持って行く子も結構多い。ただこれは決して悪いことではない。のめり込み方は生徒によって様々。本気で取り組んだ生徒ほど、途中で他の分野に興味を持つことがあるそうだ。何にでも一生懸命取り組むことのあらわれだろう。一方で生物室のザリガニに夢中になり、そこから繁殖したザリガニを連れて横浜市立大学に進学して研究を続けている生徒、カエルに興味があってこの研究で早稲田大学に進んだ生徒もいる。これも青稜のスチューデントベースの一つである。

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