安田理氏に聞く 今注目の学校
獨協埼玉中学校・高等学校
系列大学へも3種類の推薦制度、他大学進学への道も大きく広がる
教育目標は「自ら考え、判断し、行動することのできる若者を育てる」。特徴の一つに1年次からコース制を設けない点がある。これはすべての生徒に多様な価値観を持たせるため、皆が様々なことに取り組むことを目的としており、広大な敷地で勉強・部活動・学校行事を友人と一緒にのびのびと充実した学校生活を送っている。
3年で文系…、理系…と獨協コースに分かれて学習する。獨協大学への推薦制度は3種類。特徴があるのは獨協コースで、高大連携プログラムにより大学教員の指導のもと高度な論文作成が課せられ、読破する文献も数十冊となる。獨協コースの学生が1年かけて作成する論文は大学生レベルの内容で、大学進学後の学習に大いに役立っている。
単願・併願推薦制度のうち併願推薦は獨協大学入学の権利を得ながら他大学を受験できるのが大きな特徴で、最難関私立大学や国立大学への挑戦に役立っている。その他獨協医科大学・姫路獨協大学への推薦制度、他大学の指定校推薦もあり、一般受験とあわせて多様な進路が用意されている。なお、獨協医科大学への推薦について、一昨年度より東京文京区にある獨協中高と合わせて10人以内という系列校枠が設けられた。「語学の獨協」というイメージが強いが、特に理系・医療系大学、国公立大学への進学が最近は増加している。大学附属校では内部推薦組が多数を占め、勉学の意欲が薄れることが間々あるが、獨協埼玉はそれぞれの進路に向かい互いに切磋琢磨をすることで、本当の学力が身につく大学系列の高校である。
安田理氏からのコメント:体験重視の独自路線で人気
「体験に勝る学びはない」。強烈な原体験は人生そのものを変えるし、良質な体験は学びへのモチベーションにつながる。教わるより数段身につくものだ。それをわかっている獨協埼玉は、実験・実習・論文等体験を通して学ぶスタイルを取っている。各種海外体験はもちろん、稲作体験、福祉体験など他校ではあまりない体験をできる機会も多い。近年新しいタイプの入試を取り入れる学校が増えているが、獨協埼玉は3回とも4科。毎年大勢の受験者がいるという自信の表れである。
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獨協埼玉中学校・高等学校
〒343-0037 埼玉県越谷市恩間新田寺前316
電話 048-977-5441
安田 理(やすだ おさむ)
安田教育研究所代表。東京都出身。早稲田大学卒業。
大手出版社にて雑誌の編集長を務めたあと、2002年安田教育研究所を設立。