安田理氏に聞く 今注目の学校
麗澤中学・高等学校
大学入試改革にも対応した言語技術教育と英語教育
麗澤中学校・高等学校では、論理的思考力や語学力を鍛え、世界規模・地球規模で物事を考え能力を発揮できる人材を育てることを目標としている。そのため、「言語技術教育」と「英語教育」を軸にした独自の教育を展開している。
言語技術教育では、中学1年次から高校1年次まで、週1時間取り組む。多様な課題についてディスカッションを行い、その後、議論の内容や自分の考えを200〜3200字の文章にまとめる。授業の目的は、論拠を明確にして言葉で説明する力を身につけることだ。情報を的確に処理し、レポートやプレゼンテーションなどの適正な表現方法で伝える力を養う。
英語教育では、「読む・聞く・話す・書く」の4技能をバランスよく伸ばしている。中学では日本人教員のほか、それぞれ出身の国が異なる5人のネイティブスピーカーが担当。日本人教員の授業もほとんど英語で行う。少人数制指導とティームティーチングを取り入れ、オールイングリッシュ・全員参加型の授業を実践している。言語技術教育での学びを生かし、エッセイライティングにも力を入れる。
大学入試対策は学校で完結する体制が整っている。受験勉強が本格化する高校2年次3学期から始まるのが「プロジェクト叡智」だ。国公立大・難関私立大現役合格をめざし、少人数や個別での指導も徹底している。さらに、部活動後の夜間講座や小論文講座、長期休暇中の特別講座など、生徒のニーズに合わせた多彩な講座がある。他にも第一線で活躍する卒業生を招いた職業別講演会や、首都圏有名大学の講師による出張講義を開催している。進路決定から入試本番まで、学校全体で支援している。
安田理氏からのコメント:「心の教育」に加え学力面でも高評価
「論理的思考力」が重視され、いま多くの学校が『言語技術教育』『ランゲージアーツ』を謳っているが、麗澤こそこの分野の先駆者。海外の人とのやり取りでは論理的であることが欠かせないことを見抜いて早くから手を打っていたことになる。「心の教育」は以前から評価が高かったが、近年は学力面での評価が高まっている。首都圏模試の偏差値を見てみると、2014年には54~52だったものが、2020年にはAEコースが64~62、EEコースが60~58まで上昇。周囲の期待が高まっている。
- 麗澤中学・高等学校
〒277-8686 千葉県柏市光ケ丘2-1-1
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安田 理(やすだ おさむ)
安田教育研究所代表。東京都出身。早稲田大学卒業。
大手出版社にて雑誌の編集長を務めたあと、2002年安田教育研究所を設立。